(一般)

カトリックの醜聞

何とチリのカトリックのトップのエサッシ大司教が検察から呼び出しを受けました。参考人ではなく犯罪者を庇ったとする容疑者です。有罪・無罪はともかく容疑者になるなんて、大事件ですね。
今週、カテドラルで実施された彼のミサに大勢のデモ隊が押し寄せ、彼の辞任と共に先日バチカンで辞任届を出したすべての司教を入れ替えよとクレームしました。
ミサの時、教会内部に人が溢れましたが、ミサに参加の信者と体制に反対する信者がいたわけで全員が問題は認識しているわけです。前代未聞ですね。 
テレビのニュースを見ていると文書を読む大司教の手が震えていました。ローム法王はまだ何の動きも見せません。大司教を辞めさせるのを嫌がっているわけです。
大司教が今年の初めまでチリのカトリックを抑える大事な役割をしていましたが、ここに来て、内部での組織分裂が目立ち、彼を支持しない層が増えている由。

警察の問題

例のマプチェ偽情報問題で裁判になっているブルは有罪が決まったわけではないが刑務所に入ることになりそう。しかし情報部門のトップ(警察軍で将軍とか大将のランク)が偽証罪で刑務所に行くなんて想像もできません。
そのマプチェ関連で、荘園主の老夫婦を焼死させて、有罪になったマプチェの男が、マプチェの宗教行事に参加させるよう訴え、ハンストを行っていましたが、それが認められ、刑務官に付き添われて出獄。ちゃんと式に参加してから病院に戻りました。これについて政府・裁判所・刑務所が取った人道的政策を評価するグループと犯罪者に譲歩するのはいかがなものか反対するのに分かれています。         

もう一つのスキャンダルは北部イキケの近くで殺人事件の遺体を捜していたとき、幾つかの死体が見つかったとか。しかし上司の何とか大尉が報告するのを止めたらしい。多分、軍事政権時に軍隊に殺された左翼の人間の遺体と見られています。それを発見した警官は既に退職しましたが、良心の呵責から10年ほど前のことを今週、表向きにした由。

妊娠中絶

チリでは幾つかの理由では中絶が合法化していますが、今週、すべての理由で妊娠中絶を認める、つまり完全自由化を求めるデモがありました。そのデモの終わりころに、参加者の女性が若い男に刃物で刺される事件が起きました。中絶は殺人と考えるグループがあって、そのデモに反対していたわけですね。