(政治)

1) バチェレットの動向
意味のないキューバ訪問を終えてバチェレットは元気に帰国しました。
彼女の息子がスキャンダルを起こしたことは書きましたが、今週は検察側が、裁判所にカバル事件で彼が無罪になったことを取り消し、再度、裁判で争いたいと要請。まるで子供の喧嘩みたいです。外国から見るとチリの裁判はレベルが低いと思うでしょうね。
さて彼女の将来ですが、国連関係の仕事でニューヨークかスイスで働く話もあったようですが、結局は7月からチリで  と言うことになりそうです。ネルソン・マンデラ元南ア大統領の奥さんが行なっていた仕事を引き継ぎ、世界保健機構に入ります。その仕事は名誉職なので他の仕事との兼職は認められるとか。
彼女は「私は毎日マスコミに顔を出す趣味はありませんが、必要ならチリの政情・民主化の動きなど説明することはいつでもさせてもらいます」
しかし今週の最大の話題は世界銀行が発表する世界各国の競争力ランキングに不正があってチリの順位を下げていたと言うものです。世銀の内部発表ですから、真実でしょうが、単にチリの順位を下げたのではなく順位を設定する仕組みをいじったようですから、チリの他にマイナス影響を受けた国、逆に実際より上にランクされた国もあるでしょうね。世界的組織もこんなことをするのかとがっかりですが、誰かから賄賂をもらってやっているのが暴露されれば裁判ものですね。野党側は「この世銀のチョンボでチリの経済が曇ったと言うのは馬鹿げている。経済が停滞していたことは誰でも知っているだろう。責任を他人に転嫁するな」と厳しいコメント。
2) 新左翼の解放戦線に所属する人間党のリーダーが、我々の声はすでに共産党を越え、人々が我々に期待するのを感じるとしています。それが現政権グループー「新多数」に影響し、もし新多数が崩壊しなければ、次期の大統領選挙は右と左の激突と言う風になりそうです。
共産党の党首がこれから極右のクーデターを警戒する必要があるとコメント。選挙で負けたと言うことは国民が左翼主義を嫌がったと言うことで、それはピノチェットの軍事革命とは関係ないでしょう。潔く自分たちの政治の失敗を認めないで、右翼のクーデターが恐ろしいなどと暴言を吐くのは見苦しい。極右も極左も消えて行ってほしいもの。