(政治)

1) バチェレット動向
スペインの新聞に掲載された記事ですが、チリの左翼中道連合が、この4年間で国民の信頼を失いましたが、その原因はバチェレットだろうとか。
彼女の第1次政権が終了した時、国民の6割は彼女の仕事を認めましたが、今は彼女の業績を評価するのは3割以下。 やっぱり彼女の息子夫婦が裁判になっているのが人気をなくした原因の一つでしょうが、左翼中道政権が重要法案の改正などほとんど何もできなかったと言うのが国民が政府を与党側から野党に代えたいと考える理由でしょう。
国際機関の発表で、ラテンアメリカ汚職が無い(少ない)のはたった3か国でした。それはコスタ・リカ、ウルグアイそしてチリでした。それがこの数年で状況が変わりチリは汚職の国と考えられるようになりました。私もそれを感じます、悲しいですが。バチェレットの責任でしょうね。
OECDの発表でチリは汚職度合いは2006年では各国平均よりずっと低かったのに10年後の2016年ではイタリア・メキシコに次ぐ3位にランクされています。2006年は日本より清潔だったの昨年は逆転されました。
2) 大統領・国会議員選挙
予想と大きく違った結果になりました。ピニェラが過半数を取るかもしれないと思われたのに、それよりはるかに低い36%。与党側ではギジェルが圧倒的に強いと思われたのに新左翼のサンチェスが彼と僅差で並びました。夫々22%と20%。
これで12月17日にピニェラとギジェルの間で決選投票が行われます。
大統領選挙で5位に入ったキリスト教民主党のゴイッチは同党の落ち目を象徴しているようで同党は国会議員選挙でも低迷。12月の決選投票に野党のピニェラを推すのか与党のギジェルを選ぶのかもめそうです。
投票者数が前回2103年と比較して多いか少ないかが注目されましたが、ほとんど変わらず国民の間に政治不信感が増えています。
今回から外国に住むチリ人にも選挙権が生まれ4万人が投票したとか。日本で114名が投票しています。
国会議員の選挙も大きな流れがありました。既存政党の有力議員が落選し無名の若手議員が当選。国民の政治不信が長い間偉そうな顔をして議員をしてきた人間を見限ったと言うわけですね。
サンチェスが代表する新左翼は「解放戦線」と言いますが、ベテランは少なくほとんどが若いメンバ―です。先の大統領予備選挙で、私はサンチェスに投票しましたが、その後の席争いを見て、新左翼も旧左翼と同じと見限りました。所が他の市民は彼らにまだ大きな期待をしているわけですね。