(政治)

1) バチェレットの外遊
中米のホンヂュラスと東カリブ連合のバルバドス、サンタ・ルシアの首相と会談。チリと中米・カリブの連帯を表明しました。素人の私には意味の良く分からない外遊です。
2) 中絶法案
3つの条件で、中絶が認められる様子ですが、首都圏の公立病院で中絶手術を実施しないと公言しているところがあります。結局、チリは新しい社会に変わったのか、それとも以前と変わらないのかすっきりしません。
3) 移民法
観光客として入国し、仕事をしているのが見つかれば国外追放になるとか、人権問題で有罪になった人間は入国拒否するなど少しづつ内容が明らかになっていますが、新移民法案が成立しそうです。
これから毎年、移民の為に2億ドルほど使われることになるとか。その費用の内訳は移民の子供の学校費用(650億ペソ)、移民局の費用(390億ペソ)、医療費用(200億ペソ)などです。
4) 選挙
大統領選挙には8名の候補者が出ました。
今週の人気調査の結果はピニェラが43%、与党代表のギジェルが18%、新左翼のサンチェスも18%、キリスト教民主党のゴイッチが5%と今までと大きな変化はありません。
チリでは選挙が終わってから選挙管理委員会が票数に応じて援助金を候補者に配ります。と言うことは、各候補者は選挙運動資金をまず銀行などから借り出す必要があります。与党側の候補者ギジェルは国立銀行に借り入れを依頼したところ拒否されました。なんやそれと政府に泣きつきましたが、うまく行きません。逆に野党側のピニェラはすんなり借り入れに成功。彼は規則は誰にでも同じ、ギジェルの借り入れが失敗したのは、条件をチェックしていなかったわけで、そのルールを作ったのは政府だから、ここで泣きつくのは惨めではないかときついコメント。それでもギジェルも民間銀行から借り入れに成功しました。
国会議員の選挙の一番の話題は下院議員の数が120から155に増えたことです。誰が議員数を増やしてほしいと頼んだのかな?自分らで好き勝手なことをやっているのでしょう。高い給料をもらって、どこへでも飛び回って、選挙が近づくと議員数を増やして、落ちるのを防ぐ。そういうセコイことを国民に問合せもせず実行するわけですね。
チリには性別法として議員・大臣などに女性を必ず加えるとする法律がありますが、バチェレットが女性議員を増やそうと呼びかけたので、何と女性候補者の数は前回の4倍になったとか。当選者もそうなるかな? 各党は見せかけの女性を増やしたので女性の当選の確率はかなり低いと言われます。
しかし今回の選挙は今までと大きく変化しています。それは今までは各選挙区の多くが2名の定員で、与野党から1名づつ選ばれることになっていたのが、今回は選挙区が大きくなり1選挙区で数名の議員が選出されます。つまり今までは与野党の争いだったのが、今回は同じグループの中で戦うことになります。つまり予想が難しくなった訳です。