(一般)

1) ハイチ人の争い
街頭で品物を販売するのはチリでは違法です。ちゃんと商売をするには領収書を切って、税金を税務署に払うと言うのがチリの方式。露天商は許可もないから領収書もありません。
ところが、いくら警察が取り締まっても、この商売は無くなりません。
今週のテレビのニュースにそれが出ました。中央駅(地下鉄と鉄道)前の通路で露店販売が大規模に行われていますが、その販売人は7割がハイチ人、チリ人が30%を受け持っているとか。
場所の取り合いからハイチ人同士がけんかする場面も出ました。警官に商品を没収された一人は、「今まで1年間他人の商品を売って働いて貯めたお金で、やっと自分の資金で、商品が買えたのに、それを取られてはもう生きていけない。故国に戻ることを考えている」と涙声。チリは移民の天国と言うのは嘘ですね。
今は世界各地からチリに移民がやってきますが、以前は、軍事政権時など、チリ人が海外に逃げ出していました。その中でも数が多いのはアルゼンチン43万人、アメリカ11万、スウェーデン4万、カナダ4万、オーストラリア3万人などです。新天地で活躍しているのでしょうね。
2) 大学の世界ランキング
今週発表されたランキングでチリの2大学がその中に入りました。チリ大学は396位、カトリカ大学は400番台です。ラテンアメリカではサンパウロ大学が151−200でトップでした。いくら基準を作っても大学の比較をするのは簡単ではないと思いますが、チリの大学も世界的に認められているわけです。

3) マプチェ問題  
もうチリの風に何回この問題が出て来たか知りませんが、依然として継続で、今週はテムコ南部でトラック18台が放火され全焼。その近くに彼らのパンフレットが置かれていました。
先年、地主の老夫婦が焼き殺された事件で逮捕されてるマプチェ人容疑者の最終裁判が来週始まりますが、そのマプチェを釈放するよう圧力をかけてきているわけですね。
マプチェ族が全部悪いなどと思う人はいません。
しかしこれらの犯罪行為を放置する・取り締まれない現政権の無責任さはあまりにも情けない。もちろん犯人が捕まってもちゃんと裁判できないと言う違う問題もありますが。
野党側議員はこの18台のトラック事件をテロ事件として取り扱ってほししと要請しています。
マプチェの中心地テムコのあるその第9州はチリの中でも遅れた地区になっており、今年の上半期の経済成長はマイナス成長です。