(政治)

1) バチェレット
いつものように国の中を行き来して、催し物の開会式などに参加。楽しそうです。しかし、今週は二つ、注目の事項がありました。
まずは人権問題関連で旧軍人が収容されているプンタ・ぺウコ刑務所を廃止し、それらの囚人を一般刑務所に入れるとしました。つまり元軍人は今まで特別待遇を受けていたのですが、犯罪は犯罪、これからは一般囚人と同じに取り扱うとしたわけです。バチェレットもたまには正常なことをやりますね。もちろんピニェラを始め反対意見が多く出ています。
もう一つは年金制度で、今まで民間企業が年金を取り扱ってきたのですが、これから政府(公的機関)がそれに参入すると言うことです。彼女は自社の利益を第1目標にした民間企業と違い公的機関は加入者の利益を目標にすると胸を張りました。しかしその公的年金機関が民間より高い利益を出せるのかな?親方日の丸式でやると、利益は出ないような気がしますが。新規に集めた金が、年金額の少ない受給者に渡るシステムなら各自の年金積立には入らないのですが。
野党側はこうしたおかしいアイデアを次の政権が引き継がされるのはいかがなものかと苦々しく思っています。もっとも政府案は国会で承認される必要がありますが。
国際機関の 発表ですが、年金の世界先進国25か国のランキングでトップは北欧の国、チリは8位、日本は23位ですから、世界の見る目はチリを評価しています。
警察軍の不正給料、陸軍の不正年金などまだ最終結論は出ていません。
それから老人カードTAMに関してバチェレットは正面にでました。サンティァゴの公共運輸(バスと地下鉄)はカードを使用します。それには老人パスはありませんが、地下鉄は老人料金があって、1枚づつ切符を買っていました。それなら切符を作る費用がかかるので、それを止めて老人カードを作れば費用はゼロになります。2016年には3300万人が老人料金で地下鉄を利用しました。
そのTAMが機能し始め、私も列を作ってカード費用の1000ペソを払ってそのカードを入手しました。
新カードは週に14回使用できると言うルールでした。つまり1日1往復。それを老人が批判。以前はその決まりが無かったのに新ルールでは毎日2回しか使用できない。若し病院に行ってその後に老人クラブに行けば、最後には通常料金を払わされる。老人のクレームが大きくなるとバチェレットはその新ルールを止め、老人の皆さんが楽しく行動できるよう今までと同じように何回でも使用できるとしますと決定しました。たいした事ないかな? 
このTAMカードを入手できるのは年金受領者だけで中高年になっても年金がないと使えません。何でかな?
2) 元大統領フレイの死亡
DC党出身の彼は1982年に病院で死亡しましたが、以前から病死でなく殺人だと噂されていました。30数年たってから一検事が殺人事件として元軍人6名を起訴することにしました。バチェレットは遅かったとけれど真実に向かって調査を進めてほしいとコメント。どうなるかな?
チリの軍事政権の問題はこうしてまだ継続ですが、逆に左翼政権のベネスエラは大問題を抱え出口が見えません。先日のリマの国際会議でラテンアメリカ諸国の外相はベネスエラを批判。チリの外相もそこには民主主義は無いと決めつけました。どこにも変わった人間がいますが、チリ国会議員の一人は、もしマドゥロが呼んでくれれば、自分は一兵卒としてベネスエラに渡るとコメント。いやはや。