(政治)

1) バチェレット動向
この火曜日から彼女は夏休みに入り南の別荘に行きました。ただ日曜日はサンティアゴに戻ってきてアルゼンチンのマクリ大統領と面談。この日はチャカブコの戦いの200年記念の日。チリの建国の父オヒギンスはアルゼンチンのサン・マルティンの援軍を得て、チャカブコでスペイン軍を破り、サンティアゴに進軍したわけです。 
もちろん、今日の二人の面談は200年前の思い出話ではなくアメリカの政策が両国にどう影響するか、ラテンアメリ汚職の風をどう防ぐかなど、経済関連だけでなく両国がどう提携できるかが話し合われたのでしょう。
2) 山火事関連
大半は鎮火し、あまりニュースにならなくなりました。しかし終わったわけではありません。今日もスーパータンカーやイリュシンが空から消火作業に当たっています。
政府は外国人消防士180人に感謝状を贈呈しました。そして消滅した家屋の建築が始まり、ある銀行は皆さんの寄付で500件の家の材料と建設費用が集まり、作業を開始しましたと報告しています。
焼失したのは60万ヘクタール、被災者は7500人、そして死者は11名でした。
林業、農業、牧畜などの基礎産業の他にワイン業界や観光産業にも大きな影響が出ています。それに関して現在大きな問題になっているのは次の2点です。
A) 元海軍長官のアランシビアが放火犯について政府は情報を持っていると発言。これに反発した政府の要請で彼は検察に出頭してコメントしました。警察が放火犯について情報を持っているのは当然だろうと彼は言いますが、内閣府の副長官は彼は当初、政府は情報を持っていながらそれを基にテロリストグループを一網打尽にしようとしない様な政府批判をしており、検察の前で警察は情報を持っているだろうと甘えたような発言に替えたのは持っての他だとクレーム。どうなるかな。
B) 今回の山火事で欧州からヘリコプター運営の3社が招聘され消火活動を行っていますが、その3社はスペインで贈収賄などの疑いをかけられている問題会社でした。
つまり3社の間で費用などの合意をするわけです。またその費用も一見安いように見せて、既定の時間の後の超過作業は1時間当たりきわめて高い価格にし、最後はにっこり笑えるようにするとか。おまけにそれらの会社は各国の高官に賄賂を渡す習慣も持っていたらしい。チリにもその方法を利用したのかな?チリの森林管理局などに検察の手が入りました。