(一般)

1) 山火事
もう2週間が過ぎるところですが、まだ火事は終わりません。もっともバチェレットは火事の惨事は峠を超しましたとコメントしています。確かに死者は11名で増加していません。
今までの所、大蔵省の推定ではこの火事による国の支出増は3億3千万ドルになるだろうとのこと。昨年のイタリアの地震では7億ドル、2009年豪州の大火事では10億ドルもかかったそうですが、断トツにコスト高かったのは東北大地震の日本で3千億ドルだったらしい。
今回のチリの山火事で大型航空機、小型のヘリコプターなど全部で50機ほどが空から消火にあたっています。まるで世界の消火機の航空ショーのようだとも言われました。
大型のスーパータンカーは先日一日7回の消火作業を行いましたが、これは新記録とか。サンティアゴの空港でタンクに水を注水し、それを1時間程の飛行で山火事現場に到着、そこで1分ほどで水まきを終え、また空港に戻る。これを7回繰り返したわけです。まさか一人のパイロットではその作業はムリでしょうね。 
ロシアからの援助のイルーシンも大活躍。プーチンの熱意が感じられます。
ところでその海外からの寄付ですが、アメリカは10万ドル、日本は緊急援助物資(消火剤)をチリ政府に寄付しました。プーチンに比べれば、トランプ・安倍にはチリに対する親密感が少ないようですね。
火事はかなり治まったようですが、新しい火事が発生しています。南部に雨が降ったので来週には鎮火すると言う見通しもあります。
さてチリらしいニュースです。
先ず、良い方では被災地に応援団として多くのボランティが入り働いていること。それから年末のテレトンと似た感じでテレビ局、2局が共同で番組を作り一般市民に銀行の被災者援護の口座に振り込みを依頼しました。一日で13億ペソ(約2億円)が集まっています。
悪い方では政府からの援助金をもらううため被災地に住んでいたように虚偽の申請をした男が捕まりました。
それから被災者は現在多くが学校を仮の住み家にしていますが、近くの町で家・部屋を借りようとすると火事の前の2倍の価格になっています。
つまりこの大火事に関連して市民の全く違った対応が見られるわけですが、被災者との連帯感と機会を悪用する、それがチリですね。
2) 殺人率
人口10万人当たりの殺人率でラテンアメリカの17か国中、チリは最小(最低)の4人でした。平均で24人ですから、チリの殺人率は圧倒的に低いことが分かります。このままその低い数字が続いてほしいもの。
3) 黒崎さん行方不明事件
フランスの警察からチリに逮捕請求が出たニコラスの件でチリの法廷は逮捕請求理由が不十分として却下しました。これは新聞に掲載されましたが、テレビのニュースでは男の写真もその名前も隠されていたところがありました。
フランスの警察にもう少しがばってくださいと言う依頼です。2か月間は彼の国外出国を禁止していますから。やっぱりフランス側は死体発見を急ぐ必要があります。