(政治)

1) バチェレット動向
第9州の州都テムコから中に入ったマプチェの中心地ヌエバ・インペリアルで行われた同地区のクリスマスの式典に彼女は参加しました。彼女の得意の場面ですが、なぜそこに行ったのか分かりません。彼女の横に前州知事で、次の国会議員選挙に出る人間が座っていました。
2) 市長村長の交替
先日の地方選挙で新しく選ばれた市町村長(首都圏の場合は区長)がその職に就きました。
首都圏で目立ったのはサンティアゴとプロビデンシアの2区で、どちらも与党側区長が野党側候補に負けています。サンティアゴ区の新区長は前区長の会計報告を第3者の組織を使って検証したいと発表。もめそうですね。プロビデンシアも巨額の赤字になっているとか。
バルパライソ市の若い新市長は大勢のデモ隊に迎えられましたが、反対組織の力に負けずにやれるかな?
3) 大統領選挙候補
盛り上がりません。同じようなことが右も左も続いて、市民に厭きられてきたようです。ベテランと言われる 60、70代の候補者でなく、もう少し若くて気力のある候補者が必要です。
選挙には関係ありませんが、今週、ピノチェットの死去から10年経過しました。思いだしますが、その時はピノチェット側と反対側の両方が街に出て大騒ぎをしました。
今週はピノチェット関係者が集まってミサをしたようですが、10年たつとさすがのピノチェットも影が薄れてきました。彼の未亡人の様態が悪いとか。
4) 大学問題
昨年の各大学の収支決算が発表されました。59の大学の中で42校が黒字、つまり17校が赤字でした。赤字校の中は公立が2校、私立が15校の赤字。
その中でARCIS大学は経済基盤が悪すぎると教育大臣が破産を認め、その学生はチリ大学に引き取らせるとコメント。しかし教育省の次官はそれはまだ決定事項ではないと逆のコメント。学生代表は大学の運営を臨時的に任せられている代表に「マスコミを通じて大学閉鎖を知らされるなんて、あなたは何の仕事をしているのか」と厳しく問い詰めましたが、彼もまだ大学閉鎖は決まったものではないと逃げました。  この大学はチリ共産党が運営していると言われますが、共産党党首はそれは全くの間違いで共産党は大学運営に関与していないと否定。しかし共産党党員が大学の理事を務め、ベネスエラのチャベスから多額の献金を受けるなど極めて共産党色の強いことは明白。共産党の議員が教育大臣は誤った発言で同大学を混迷の中に陥れているが、自分の発言は過ちだったと何故言わないのかと厳しく追及しています。いやはや。
大学教育の無償化、教育を利益の対象にさせないから混乱は始まって、いつになっても目的地に到着できません。バチェレット政権では何も進まないでしょうね。
ところで基礎教育のレベルでの教育内容の比較が世界各地で行われていますが、PISAの発表では、理科・国語・数学のすべてでシンガポールがトップを占めています、このため、チリでもシンガポール式の数学の学習が始まっています。あんな小さな国が素晴らしい教育を行えるわけですね。
日本はそれぞれ2、8、5位でした。
チリはそのランキングではラテンアメリカではトップでしたがOECDの平均より下でがっかりでした。
チリの新聞にチリと日本を比較すれば、数学の場合、3年ほど遅れていると言わなければならないとされています。日本の小3とチリの小6が同じレベル?