チリの風 その706 2016年11月14日−20日

今週はビスカチャ山(標高1800M, 公園入口からの高低差800M)に峰村さんと登りました。往復6時間の歩きでした。
その頂上広場に小公園があります。山の中に不似合なので公園事務所にクレームしたこともあります。そこで一人が掃除をしていました。係員と思ってご苦労さんと言うと話が始まりました。
彼はそれを作った人で、彼の息子の記念施設だったのです。
彼の息子は大学医学部を卒業するところで、附属病院で仕事を始めていました。病院の指示で何かの(名前は忘れた)予防接種を打ったところ発熱、嘔吐が始まり、病院で子供の診察をしているとき眩暈がして倒れたとか。病院がそれをちゃんとケアーしていれば問題は無かったのに、適切な処置を怠ったので死亡。死因は不明として埋葬された。
おかしいと気づいた彼はあちこちに問い合わせたが、回答が得られず。問題が確認されたのは全くの偶然で、怪我をして病院に行った時、担当の医師が彼に「あなたの名字は珍しいが、もしかして最近亡くなられた若手の医者のご家族か」と聞いてきた。
その医者の言うには大学病院は息子の死亡原因について批判・コメントを認めず闇に葬り去った。自分はそのやり方に納得できずその病院を退職したとか。2007年のことです。 
大学病院がその薬を作成した大手の製薬会社とつるみ、そしてその病院が医者をコントロールしているわけで、問題を隠すその仕組みの中に自分は入りたくないと言う意味。「あなたは病院・医師を信用していないと思いますが、すべての医師が同じではないと言うわけです」
勿論、彼が言っていることが真実かどうか私にはわかりませんが、その後、父親は山を管理する組織に許可をもらい2014年に息子を記念する公園を作りました。時々そこで一晩泊り息子の思い出に浸るとか。彼が植えたレバノン杉は2千年は生存する由。感動的な話でした。   
土曜日サッカー教室、日曜日のマラソン練習も楽しく実施できました。