(政治)

1) 南米各国の大統領の収賄疑惑
アメリカの雑誌にこのテーマの記事が掲載されました。その中にブラジル・アルゼンチンと並んでバチェレットの名が出ました。彼女の場合は息子夫婦の問題です。
毎週、書かれている問題ですが、今週は少し色合いが異なります。最初の話題はチリ銀行の副頭取ルクシックを国会議員が罵倒。もう一つはカバル社の小切手が不渡りになり、チリ銀行は同社の口座を閉めました。
国会議員が公然と副頭取を犯罪者で売春婦の息子と罵りました。ルクシックは大統領の息子夫婦と個別会談したのはエラーだったかもしれないが、彼らの出した計画・保証は十分なもので、それをもとに貸し出したのは全く正当だ。公然と面罵される筋合いはないとし、裁判所に訴えるらしい。
もう一つは2枚の小切手、合計で1億円以上の額、が不渡りになりました。チリ銀行は彼らの口座を閉鎖したらしい。もうカバル社は倒産、消滅でしょうね。最後は有罪になり、その後、二人は離婚してしまうことになるのかな?

2) バルディビア市のカウカウ橋の醜態
チリ南部の同市で長い間、時間をかけてあげ橋が建設されてきましたが、失敗の連続で政府はほとんど完成したその橋を壊すことにしました。今までの建設費用が190億ペソ、勿論壊すのにまた費用が掛かります。ピニェラ政権に建設が始まり、バチェレット政権で取り壊しです。工事を請け負った民間のスペインの建設会社も、それをチェックする政府の公共事業省もレベルが低かったわけですね。悲しい実態。
今までかかった費用に取り壊しの費用が加わり、再度建築しようとすると・・最初の3倍はかかりそう。現在の大臣は工事を開始したピニェラ政権の責任とし、ピニェラはバチェレットの責任とコメントしています
現在の公共事業省の大臣はあなたの責任は何ですかと聞かれると、法律に則って責任を果たしますと回答。この人を懲戒免職として首にすると、他の大臣ももっと気合を入れて仕事するようになるかもしれませんね。地元の市長が公共事業省を相手に裁判するとか。
3) ツナミ問題は、当時の政府関係者を有罪にしながら、罰金刑で問題終了になりそうです。防災緊急局や津波警報局の幹部が罰金刑になるみたい。74家族に18億ペソが支払われる見込みです。
4) 地方選挙の予備選挙
年末に迫ってきた地方選挙の予備選挙には二つの方法があります。公式に選挙管理委員会に申請して、公式機関の監視のもとにおこなうのと、各政党が独自に個別に行うものです。選挙委員会に認定されれば、公的資金の援助が受けられます。現在の与党グループはその申請をするはずだったのですが、申請締め切り日に各党首が集まって書類にサインする必要があったのに、社会党党首のアジェンデが、それを忘れて実行出来ず、後で選挙管理委員会に特別に認める様、要請して拒否されました。どうするのか、どうなるのか各党が検討中とか。いやはや。
今週は他にも憲法法廷での敗戦とエラーが重なり、与党側には最悪の週になりました。
それから社会党PSが30年ほど前に分裂し、PSとPPD党になりましたが、今週、そのPPDの創立者の一人で元党首のペぺ・アウスが同党を離脱すると発表しました。昔の党の意気込みも進む方向も変わってしまい、党に残る意味がなくなったとか。いやはや。(何回いやはやが出るのかな?)