(政治)

1) 一番の話題は大学教育の無償化ですね。チリの国立大学はチリ大学を筆頭として16、私立大学はカトリカ大学を筆頭に約40あります。このほかの仕訳として30年ほど前に作られた大学学長会議(CRUCH)に参加する大学が25。この中にはチリ大もカトリカ大学も入ります。 で、究極は全ての大学でしょうが、予算に限りがあるので大学教育の無償化をどのグループから始めるかが問題になっているわけです。しかしバチェレットの力不足は悲しいもの。いくつもの大学長が政府案には同意できない、独自の無償化を図るとコメントしています。なかには政府が援助額を全額大学に支払うまで各学生から補償小切手を要求する大学も出ています。政府を信用できないのかな?
2) バチェレットの息子夫婦は農地の不法売買問題で取り調べを受けていますが、最近、マスコミの話題になっていませんでした。
しかし今週突然、地震が来ました。息子のダバロが検察に行き、「この問題は政治的なものだった」とコメントしたからです。バチェレットの懐刀の前内務大臣ペニャイリヨは議員の不正選挙資金問題が野党から与党に飛び火し始めたころ、それに注目されないように、別の話題、息子夫婦の農地売買問題を取り上げたと言うわけです。内閣府の職員として働いていたダバロが、それを辞した時、自分のパソコンのデータを消させましたが、それを取り上げて大きな問題としたのはその前内務大臣だったとしています。この二人は以前から犬猿の仲だったらしい。
彼が大臣をしている頃なら、テレビカメラの目で「全く事実と違います。彼が大統領の息子と言う事実を抜きにして、私は彼を尊敬していますよ」と言ってにっこりするでしょうが。
政府側もバチェレットも口を閉ざしてこのコメントに反応していません。息子夫婦が有罪になり、ほんの小組織の会社に巨額の貸し付けをしたチリ銀行が責任を問われると言うのが正しい終わり方でしょうが、どうなるかな?
政治家は右も左も同意できる人間がいないと感じます。宗教関係も政治も、そしてサッカーを始めとするスポーツも、同じで、せこい人間が多すぎて、どうぞ勝手にやってくださいとなってしまいます。サッカーなんて半年前まで私は熱狂的なファンだったのですが、すっかり熱が冷めてしまいました。
3) 新聞の論評欄に今年のバチェレットの評価が書かれていましたが、全く低い評価でした。              「やりたいことが分からない、うまく行かなくなった時の処置が悪い、結局最後まで何をしたかったのか分からない」 そして結論に、だからこそ彼女を評価する一般市民はほとんどいないとなっています。まだ後2年も彼女がチリの先導をするのですが。いやはや。