(政治)

1) どっちが最重要項目か分かりませんが二つの話題。
トイレットペーパーなどの紙製品を作る会社がカルテルを作り、いわゆる談合、過去10年間以上しっかり利益を出していたことが分かりました。最大手のCMPCと2番手のSCA社(談合を始めたころはPISA社) 
大統領も政府も、ソフォファ企業連盟もこういうことをするのはいかがなものかと口先では批判しています。CMPC社の株は一気に10%も下がりました。
近年の談合としては薬局と鶏肉業者の談合が見つかっています。鶏肉の場合はかなりの罰金を取られています。3社の合計で6千万ドルでした。
しかし同じ類の犯罪が継続しています。これを防ぐためには少々の罰金でなく、オーナーや社長を刑務所に入れることにすれば激減するでしょうね。見つかってないだけで国内生産の品物(たとえば農産品・乳製品)とかサービス(例えばバスの運賃)とか、他にもあるでしょう。
2) もう一つは市民登録局のストですが、1か月を超えて継続中。政府の無策ぶりがますます明白になっています。     同じ組合が前政権のピニェラの時にストに入った時、今回のように1か月ほど続きましたが、時の野党(今の与党)は労働組合の側に立って応援をしました。じゃ、今は?
ストに入れば、必ず給料が上がることが決まっていれば、組合は頻繁にストをしますよね。公務員が一般市民に迷惑をかけてストを行う権利があるのか(このストは違法と言われます)法律でちゃんと決めるべきですね。
しかし政府は組合とネゴをする力がなく、口先だけで、批判していますが、逆に組合が余裕を見せて、中止していた一部職員の勤務を再開したので緊急の人はパスポートなどの文書を入手した模様。
なんでもこの金曜日、スト開始後32日たって政府と組合側が初めて会談したそうですが、物別れ。来週どう進展するのか。
政府の無策、もしくは与党の低迷があれば、野党側には絶好のチャンスですが、野党側は従来のUDI,RNの2大政党が4つに分かれ、それを一つに統一しようとする動きがあるのに進ません。それでは来年の選挙もあかんやろな。
3) 選挙資金の不正
もう何人もの国会議員が検察によばれていますが、その一人UDIのオルピスは自分には選挙資金がなく、企業に頼るしかなかったとコメント。しかし検察は、問題はその資金を漁業会社から仕事をしていないのに領収書を発行して多額の金額を受け取った事項だけでなく、漁業関連法案で、その会社に有利になるように議員活動を行った(賄賂、買収)可能性が浮かんでいます。彼はまったく不正はなかったと弁明しています。
ソキミチ鉱山社関連の不正問題からオミナミ元社会党議員を税務局が告発しました。彼は「その知らせを聞いて驚いている。政治的な動きに振り回されないように願う」と訳のわからないことを言っています。
つまり金に関していえば、右翼も左翼も同じと言うことですね。バチェレットの選挙資金が怪しいと一時、噂されましたが、最近ニュースが消えています。政府が必死で押さえているのかな。
地方選挙の話が出始めていますが、紙類談合のPISA社のオーナーだったルイス・タグレはピニェラ政権の時にスポーツ担当相の大臣をしていますが、次の地方選挙でサンティアゴのプロビデンシア区長に立候補する予定でした。しかしこの不祥事で友党からもやめた方が良いでしょうと馬鹿にされています。テレビの番組で、私は立候補を取りやめると宣言しました。
4) ボリビアの海
突然、ボリビアの外相がチリを訪問。チリ外務省はボリビア政府から何の正式通知もなかったとクレーム。サンティアゴ大学のインディヘナの集まりにアイマラ族の代表のように彼がチリを訪問した様子。勿論彼はチリのマスコミとの集まりでハーグ国際法廷でボリビアの主張が大きく取りあげられているのは誰の眼にも明らかと胸を張っていました。
チリにとって良いニュースは、コロンビア訪問中のムニョス外相が先方のサントス大統領からボリビアの海問題はチリ・ボリビアの2国間の問題であり他国が口を出すのは認めがたいとするコメントを受けたことです。南米諸国は多くがボリビアよりですからね。
ボリビアの味方をしていたローマ法王は来年チリ訪問を計画していましたが、それを延期すると発表。以前フアン・パブロ法王が訪問した時チリ中が熱狂しましたが、来年法王が来たとすれば半数は熱狂し、残りは無視かブーイングでしょうね。そのブーイングは法王だけでなくチリの大司教にも向かうでしょうが。