(政治)

1) バチェレットの外遊
もう彼女がチリにいてもいなくても同じような気になりますが、大統領は欧州を訪問しています。先ずバチカンでローマ法皇と面談。ボリビアの海問題に口を出さないようにお願いしたとか、最近のチリの中絶関連問題が話題になったとか言われます。
先週の世論調査でバチェレットの人気が幾分回復とされましたが、今週の他社の調査では、人気急落し不支持が圧倒的。
彼女は1週間の欧州訪問の前にラヂオの番組で選挙資金の不正集金問題について、「私は2013年の3月に大統領候補宣言する前は全く選挙運動に関知していない」と繰り返し、それ以前の選挙活動は前内務大臣ペナイリジョが集金係りのマルテリと組んで行動したことにしていますが、与党内部で、知らないと繰り返すより、一部問題行為があったかもしれないと認める方が世間の目をそらせるという意見が強くなっています。
彼女がそういう動きの後ろにいたことは誰の目にも明らかでそれを否定し続けるのはいかがなものかと言うことですね。
彼女にすれば、この外遊はそういう内患から離れ、部下の指示するままに決められた面談をにこにこ笑ってこなして行く1週間のお休みのようなものでしょう。(突然、状況が変わりましたが、それは後述)
そうそう彼女の選挙資金の一部がピノチェット関連のソキミチ社から来ていたことについて、それは胸の痛む思いですとコメントしています。ホンマかな。必要な選挙資金はどこから来ても同じと思っているんじゃないの? 
彼女はミランの万博会場でチリの民芸品売り場を訪れましたが、そこで「チリ人が頑張って生産した民芸品がこうして欧州の人の前に飾られているのは喜ばしい。外国の人に伝えるのはチリの素晴らしい点で、政界の混乱ばかりニュースにするマスコミは間違っている」とコメント。チリ混乱の現状は誰の責任なのかよくわかっていないようですね。

しかし彼女だけでなく国会議員を信用しないが世論調査でなんと75%になりました。与党側を信用するはわずか21%ですが、野党側を信用するはもっと低くアッと驚く18%。政党って全く存在価値がないようです。
その彼らは政府提案の議員再選禁止の法案について、選挙民が選ぶのだから20年でも30年でも議員をしてよいのではと拒否の構え。アホな選挙民は自分の味方と思い込んでいるのですね。そういう議員を何とか下ろしたいのですが。
2) 大統領府長官
先日の内閣改造で、国会議員から大統領府長官になったインスンサは議員をしながらコデルコやほかの鉱山会社の仕事をして百万ドルと多大の収入を得ていたことがわかり問題になりました。現行法では議員は議員職のほかに仕事をしても違法ではありませんが、それって賄賂とか、なれ合いと言うことでしょうね。給料のほかの議員経費などを入れると、上院議員は月に500万円近い収入があるとか。年に6千万円ですか?!
野党側はそれを問題視し彼の辞任を要請しました。それを受け、彼は、なんと、日曜日に突然に辞任しました。大臣の任務について28日目でした。バチェレットとは電話連絡したのでしょうね。
しかし彼だけでなく、もう誰でも怪しいわけで、次々に消していけば誰もいなくなる可能性があります。いつも言うように右翼も左翼も同じです。
わずか28日の辞任について、これはバチェレットの自殺点だとコメントが出ています。もう次の大臣を誰にすればよいか、誰も推薦できないようです。
3) 教育問題
法律が改正されて教育問題は正常化と思われましたが、教師や学生のストが継続し、街にはデモがあふれ、この問題が治まっていないことを示しています。文部省と教師組合、学生連合は話し合いができないのですね。何のための教育法改正だったのかわかりません。労働法案の改正も同じような結果になりそうです。