(政治)

1) 内閣改造
いや−驚きました。水曜日、夜のテレビのインタビュー番組でバチェレットは大臣全員に辞職するよう指示したと突然に告白。番組の始まる半時間前に各大臣に連絡したらしい。
誰も知らなかったことを番組で告げるなんてどういう神経かな?よっぽど追いつめられていたのでしょうね。この発言をした時の彼女の顔はまるで泣き出しそうでした。
各社の世論調査で信任30%、不信任60%などと言う数字を突き付けられ、どうしますか?と味方・敵から圧力をかけられていたのでしょうね。金曜日の夜に結論を発表するとしていましたが、その日はモネダ宮殿の事務所にも出社せず自宅にこもっていました。それを土曜日に発表と変え、さらに日曜日に延ばすし、最終的に月曜日に決めたのは、もちろん彼女の決断力の問題でしょうね。ちゃんと分析してからテレビの番組に出たのではなく、その日に思い付いて、結論がないのに発表したわけです。それではアカン。水曜日の番組に出てから、全く彼女の行動は報道されていません。
与党側の各党から要請・要望が続き、何とか大臣を外すなら、替わりは同じ我が党の誰々にしてもらえないかとネゴが続いているのでしょう。リーダーシップのない彼女だから。結局、月曜日までどの大臣が辞めるのか残るのかはわかりません。                   
一番ひどいのはなぜ全員に辞職願を出させたのか。一人、二人の大臣を何かの理由で更迭するというのは理解できるが全員に不信任を出すのは理由が不明。まず最初に自分が何を考えているのか報告すべきでしょう。もう大統領府に信頼できる仲間・味方がいないのでしょうか。
彼女の右腕だった若手の内務大臣(大統領に次ぐ重要職)も辞任に追い込まれそうです。わけのわからない論文をソキミチ鉱山会社に提出して巨額の金額を受け取っていたというのがわかった後で、彼はその提出したという論文を公開しました。しかしそれは先方に頼まれて書いたものなのか、誰かの論文を写したものではないのかと言った疑惑がさらに出てきて、結局信憑性を疑われました。
彼の場合、そのほかにも内務大臣の問題として次の件があります。例の息子夫婦問題ですが、バチェレットの息子がモネダ宮殿の文化担当理事として働いているとき、彼の助手をしていた女性がツィッターで「農地売買の不正問題が起きたとき、バチェレットさんはその息子夫婦と南部の別荘にいました。大統領府から大問題と報告しているのにバチェレットも息子夫婦もそこを動かなかったのは、ペニャイリージョ内務大臣がそこを動かないで、しばらくじっとしていたほうがよいと忠告したからです」と書きました。その女性はその職から外されました。
彼に次ぐ重要職の大蔵大臣も危ないと言われています。月曜日にどんな大ニュースになるかな? 
バチェレットがこの大ニュースを発表したのはカトリカ局でしたが、それを見て国営テレビの社長が政府に電話を入れ、かかる大ニュースを民放局で放送させるのはどういうことかとクレームしたそうです。
月曜日、彼女はパラグアイに外遊することになっていましたが、もちろん中止。ほかには何もできませんね。
2) ボリビアの海
オランダのハーグ国際法廷でボリビアの海裁判が始まりました。チリとボリビアの両国がそれぞれの認識を披露し、お互いに相手の考え方は問題がある、根拠がないと主張。
裁判所側はこれを受け、正式裁判にする価値があるのかどうか検討に入るとか。第1部が終了したので。外務大臣などチリ代表チームは帰国しました。
両国とも自分たちの主張が受け入れられたとコメントしています。国際法廷の裁判官の一人は日本人です。
ボリビアに現在、5千人のチリ人が住んでいるそうですが、彼らはボリビア人に嫌がらせをされることもなく生活しているとか。ボリビアの大学で勉強するチリ人学生もいますが、ボリビアの学費はチリの10分の1ほどとか。ボリビア政府がチリ人学生を援助しているのですね。