(一般)

1) 北部の大洪水
洪水から2週間たちました。事態の収拾は遅れています。 私がバチェレットに助言するとすれば、週に一度、週報を出すことです。
全体としては国家緊急事務所の発表で電気は98%、水道は85%が復旧、道路は98%開通となっていますが、テレビのニュースを見る限り、現実と大きな差がありますね。現地の市民は納得していません。従いそれを詳細にどの地区に電気は何%戻ったか、水道はどうなっているか、道路はどうかと報告すれば市民の疑惑、怒りは軽くなるはず。そういう報告が全くありません。
ビデオを見ると、その時の土石流の力に驚かされます、数メートルの高さの流れが川をあふれ道路・家屋を押し流しています。よく死者が26名で収まったもの。もっとも行方不明がまだ125名もいます。
しかし水がないとトイレ、風呂、洗濯もできないし、泥で汚れた足を洗ってベッドに入れません。これが2週間も続くと気が狂いそうですね。全壊した家屋、家の中に泥が流れ込んだところなど程度の差はありますが、ほとんどの家が被害を受けているようです。
笑ってしまったのはコピアポ市長の家にも土砂が流れ込みましたが、すぐに彼の家にブルドーザーを入れて泥をかき出しました。それをビデオにとってテレビ局が市長に「これはあなたの家ですね」と聞くと、彼は「いや違う、それは私の家ではない」と回答。自分の家だけきれいにして後は放置するなんて。しかもそれをしらばくれるなんてバチェレットの嘘と同じですね。
政府が土石流のルートになる可能性のある地区は家屋の建設を認めないことにしたいと発表しましたが、バルパライソの大火事の時も同じことを言ったのに、それが守られていませんから、今回も表向きだけでしょうね。 
その地区の水道会社が雇用したヘリコプターが墜落して乗っていた4名が全員死亡という事故もありした。
日本からこの大洪水の被害に対し援助金が送られると報道されました。多分一番早い援助です。すばらしい。ところで隣国ボリビアから援助のための飲み水を積んだ飛行機がコピアポに到着。それに防衛大臣が搭乗していました。記者会見の時に彼の着ていたジャケットに「その海はボリビアのもの」と言う刺繍が入っていました、チリの外務大臣が災害援助と言いながらボリビアの海問題を広げる行為をチリ国内で行うことは許しがたいと痛烈に批判。モラレス大統領はこれを受け、帰国してきた防衛大臣を即時に解雇し新しい大臣を任命しました。 
このチリ北部の大洪水の被害総額は2億4千万ドルになる由。
ついでですが、ビジャリカ火山の噴火は継続、第9州の山火事もまだ継続です。
2) パスポート
世界各国のパスポートがどれだけの国で通用するか(ビザなしで入国できるか)調べたところ、北欧の国がトップで、8位が日本(172か国)、チリは18位でラテンアメリカのトップ(149か国入国可能)となりました。チリのパスポートでアメリカに入れますからね。