(政治)

1) 政治献金問題
想像した通り最高の盛り上がり方です。
現在4つの課題があります。先日からのペンタ銀行。バチェレットの選挙資金集めのヨット夕食会、彼女の息子が関連する土地売買、鉱山会社SQM(ソキミチ)の政治献金問題。
バチェレットは3週間のバケーションを終え、この金曜日、サンティゴアに戻ってきましたが、空軍機を使用して実家に入り、全くマスコミとコンタクトなし。これくらい厳しい・苦しい・嫌味な・落着けない休みはなかったわけですが、来週、職場のモネーダ宮殿に戻れば、否が応でも記者会見、それらの問題について彼女の見解を発表する必要があります。
ペンタ銀行問題の時は問題がほとんど野党関係者だったので、いつものように半笑いのポーズで、「司法にまけせましょう。チリは正義の国です」とか言っていましたが、そのほかの問題はすべて政府関連。自分のヨット夕食会問題はアメリカの税務局が介入してきたので、いつ何が暴露されるかわかりません。つまり今までの発表と違った事実が公表されると、謝るのか、アメリカ側と戦うのか決定する必要があります。
息子の件も問題は検察の手にわたり、関係者のパソコンが押収されたりしています。来週にでも息子夫婦が検察から呼び出しを受けるらしい。チリ銀行のオーナーで息子夫妻と面談したルクシックは同銀行員にメッセ−ジを送り大きな問題になって心配をかけているが、業務上の事項はすべて規則にのっとり実施したので後ろめたいことは全くないとしらを切っています。ホンマかな?ほかの3つの銀行が断った貸し付けです。百万円の資本金の会社に10億円の貸付ですからね。    問題の土地はランカグアからコデルコのエル・テニエンテ鉱山に向かうところで、昔のことですが、その鉱山に行くため私はその辺りを月に1度は通過していました。
大統領の息子夫婦が短期間に大金を稼いだ後ろに、どこかの役所が規則以外のことをしていた可能性もあります。昨年はその前年に比較して、賄賂で有罪になったケースが67%増加とか。(98件が164件に)悲しい現実。
さてこれらの結果、バチェレットの評価は下がり、世論調査で信任するが2%ダウン、拒否するが1%アップとか。大した変りはないかな?そのうちあっと驚くことになりますよ。
SQMの件は二人の議員が問題視されていますが、二人とも与党側。その一人はSQMの不正問題を国会で論議している委員会に所属して、彼らから資金をもらいながら情報を漏らしていたのでしょうね。さぁどうなるのでしょう。
でも少なくともこうして問題点が公表されるというのはうれしいですね。どこかの国のように揉み消されずに。
2) 外交問題
隣国ペルー、ボリビアとハーグ国際法廷を舞台に争うチリですが、ペルーとは結審して係争問題がなくなりました。ところが今週、ペルーからのニュースで、チリのスパイをしていたと彼らの軍人が3人逮捕されました。反逆罪ですね。先方は本気に怒っていますが、チリ政府はまだ正式にペルーからのクレーム書状は届いてないと涼しい顔。先方の大統領は国民から人気がないのでここでチリと問題を起こして人気を上げようとしているとチリの国会議員が言っていますが、どうなるのかな?
ボリビアの問題はモラレス大統領が「チリにはアジェンデという立派な社会主義者がいた。しかし今の政府は本当に社会主義者なのか、その顔をした偽社会主義者なのか」とコメント。嫌がらせですね。
来週、国連のバン・キ・ムン総長がチリ訪問とか。それと国連女性局の集まりがチリで行われ、各国から重要人物が集まるとか。ドイツのメルケルアメリカのヒラリー・クリントンが出席の予定でしたが、キャンセルになったらしい。