(政治)

1) ペンタ銀行政治基金
盛り上がっています。先週まで何かの間違いだろう、私の選挙資金調達に怪しいことは全くないと言っていた国会議員が急に態度を変え、間違いを犯したかもしれないと言い出しました。問題視されている議員の大半が最右翼のUDI党の議員ですが、その党首が会見し、「問題を起こしているのは議員であって、我が党ではない。またその議員も自分の懐に資金を入れようとしたのではなく選挙に勝って自分たちの使命を達成しようとしただけだ」などとコメントしています。もちろん世間をお騒がせしたことについて詫び申し上げますとしている。
これで済むのかな? 
個人のことと言いながら同党の議員が何名も浮かんでいるのは誰かが架空の領収書を切って銀行から金を受け取り、それがうまくいったと同僚に教えたのでしょうね。銀行側はこうして議員とコネを作りながら、払った費用は経費で落とし、損をしないように考えているわけです。
電話の盗聴でこの問題が明るみに出たとき、全くの濡れぎぬとしらを切った議員はメールが明るみに出ると銀行のオーナーに何とか資金援助をお願いしたいと言っていました。その議員はこの1週間行方不明とか。
しかしそのUDI党員で、ピニェラ政権で鉱山省の次官をしていた人間は政府の給料のほかにペンタ銀行から巨額の金を受け取っていました。それは銀行オーナーが鉱山に投資しようとして、その許可が出るように取り払いを要請していたことや、その銀行関係者をコデルコ銅公社のダイレクターに任命しようとしたりしたらしい。完全に賄賂ですね。
与党側からは一人、現在の公共事業省の大臣の名が挙がっていますが、政府は彼は全く怪しいことはないとかばっています。
もちろんほかの企業(銀行以外にも)同じことをしている(していた)ところがあるはずですね。調べればもっとはっきりしてくるはずです。
世論調査で、今月の結果もバチェレットの信任層は減少、不信任層が増加と、政府にとっては最悪のストーリーです。 しかしさすがに知恵ものがいて、「私たちがやっているのは道路工事と同じです。つまり工事中は皆さんにご迷惑をかけ、嫌がられますが、工事が完成すると皆さんに喜んでもらえる。それが私たちの政策です」うまいこと言いますね。
2) ボリビア問題
ボリビアのモラレス大統領の第3期目が始まりますが、その就任式にバチェレットは行きたくないので代わりに最高裁の人間を送りそう。
ボリビアの海問題は第3国を加えてネゴをするとか、ローマ法王に採決してもらうとかいろんな噂も出ていますが、チリとしてはハーグ国際法廷の結論を待つしかないですね。
もっともペルーに訴えられたとき、負ける可能性はないと言いながら最後はチリ領海をかなり奪われましたから、ボリビアの海問題も負ける可能性はないと言いながら同じ墓穴を掘ることは考えられます。
さてピニェラはベネスエラに飛んで反政権側と面談とか。チャベス・グループも原油価格の激減で破産寸前で、反政府運動が高まるのは避けがたいですから、そんな時に余計なピニェラが来るなんてはらわたの煮えくる思いでしょうね。