(経済)

1) 銅価格の下落
とうとう3ドルの壁を割ってポンド2ドル台に落ちました。チリを代表する企業はコデルコです。今年9月までの数字ではコデルコがチリ企業では最高の数字でした。しかし詳しく数字を見るとコデルコは前年対比で売り上げも利益も下がり国庫に納入する金額は23億ドルと前年より14%も減少。コデルコが生産する金属の価格がいずれも減少しているからと言われます。銅が6%、金が12%、銀が20%とすべて減少。ただし銅の生産は4%と昨年より上昇しています。

するとチリペソも弱くなりなんと608ペソまで落ちました。先行きが暗い。
上場会社の成績ですが、売り上げは予想の数字と大差がないのに利益率は大きく下がっています。それが為替の問題と大きくかかわっていると専門家のコメントが出ています。日本は円が弱くなっていくのを政府が主導していますが、チリでは全く逆のようです。          
しかし不思議なのは原油価格の下落継続でアメリカとサウディアラビアの戦いのように言われますが、生産持続して価格を落とすという戦略が理解できません。シェールガスと石油の戦いは最後はどこが勝つのかな? 
チリのガソリン価格は今週も価格安定システムを無視して大きく下がりました。(上げ下げの上限は週に5ペソというのがルールですが、先週も今週もそれよりずっと大幅に下がっています)バチェレットが国民に大盤振る舞いしなさいと指示を出しているのでしょうね。
2) 失業率
今年の8・10月期の失業率は6.4%と前期の6.6%より減少しました。と聞くとそうかそれほどチリ経済は悪くないのかと思われますが、毎年8−10期は数字がよくなっており、今年の数字を昨年(5.8%)と比較するとずっと悪い。なんややっぱりあかんのかとなります。数字の見方は難しいです。
チリの最低賃金を受けている層は月収が約24万ペソ、一番上の10%の層は月収約270万ペソ。11倍の差があります。サラリーマンの平均賃金は45万ペソ(9万円ですね)上記は2013年の数字ですが、平均賃金は着実に上昇しており2010年は36万ペソ、11年は39万ペソ、12年は43万ペソでした。