(経済)

  1)経済成長率
今年は国民総生産が当初予想を外れ2.9%に落ち込むと見られていますが、これは国家の税収入には大きなマイナスの影響です。
チリの投資も国内から外に向かうと言われますが、投資信託の動きとして2010年には国内への投資が13%あったのに今年は2.4%と大きく縮む予想。同じように厚生年金運用会社も2010年には預託された金額の16%を国内で運用していましたが、今年は9%のみ。確かに資本が外に向かって動いています。
さて銅の価格も原油価格も今週は大きな動きがなかったですね。ところでチリの銅と言えば、国営銅公社(コデルコ)の動きが注目されますが、他の民間の鉱山は利益の一部を再開発の新規投資に当てます。コデルコの場合は大蔵省からその額が提示されますので、自己管理で新規投資はできません。このためコデルコが持ついくつかの鉱山部門は経済危機(資金不足)になっており、特に規模の小さいサルバドル鉱山は閉山の危機もあるとか。世界最大のオープンピット鉱山のチュキカマタも含有率の低下から、採掘の方法を露店掘りではなく地下鉱山方式に変えて、含有率の高いところを狙いたいのですが、そのための資本が政府から届かず、チュキカマタも閉山の可能性ありとか。 私のように過去三十年も銅鉱山関連の仕事をしてきた古い人間は、チリの銅と言えばチュキカマタでしたから、(30年前はエスコンディーダはなかった)非常に違和感を覚えます。どうなるのかな?
チリのガソリン価格は3週連続で下がりました。原油価格は下がらないしペソの為替は弱いので、下がった理由が分かりませんから、良かったねとしか言えません。