(政治)

1) 新税法
最後はあっさりと与野党の間で合意に達し新税法が成立の見込みです。野党のRN党もUDI党も賛成したのが不思議。
しかし与党内から反対の声が「政府はこの法案で大会社に増税して教育改革などの費用に充て、中産階級には影響しないと言い続けていたのに最後になってそうでないことが分かってきた」フーム。
共産党もまだ最終見解を決めていません。それから若手議員 が政府は与党内でも一部の人間とだけ話をして、その他大勢の議員にはほとんどまったくメッセージを送らなかったのはどういうことかと怒っています。
財界も一応、了承したのですからバチェレットにすればハッピーエンドでしょうが、経済専門家は、「これが成立して税金が上がれば経済の動きが下がり、当初の予定の金額が政府の手に入る可能性はほとんどない」とコメント。
じゃ、何のために増税するの?
たばこやアルコールの増税は国民の嗜好を変えるかな?  小文字で書かれた例外事項は素人には分かりませんね。
教育問題も混乱が継続。政府に買い上げられると言われる半公立学校関係者は落ち着いていられません。校舎を補修しようとしても金を貸してくれる金融機関はないとか。政府は校舎の買い上げはないと言っても誰も信用しないありさま。先生も父兄も将来の不安は同じでしょうね。
教育大臣が道端の声を聴くつもりはない(つまり一般大衆を相手にしない)とコメントしたので、学生代表が「じゃ誰と協議して教育改革をするのか?」と憤っています。またデモ隊が街を埋めつくすのかな?
しばらくマスコミに出なかったピニェラ前大統領がスペインを訪問し同国首脳レベルと会談。その中でバチェレット政権を批判しました。するとチリから直ちに反応があって、内務大臣が「彼は前大統領として高いレベルの所からコメントしてもらいたかったが、なんだか次の選挙の候補者レベルで話すのでがっかりした」両方とも言い合っているわけですね。
2) ボリビア問題
バチェレットは全テレビ局の同時番組で演説を行い、ボリビア問題に関しチリ政府案を近日中にハーグ国際法廷に提出すると発表。外務大臣によれば、1904年の両国合意事項をチリは遵守しているし、ボリビアがチリの港を経由して実行している貿易も年々拡大しているのは数字が示している。従ってボリビア要求には何ら根拠はないと強気の発言。       ペルーから訴えられた時も同じようでしたが、最後は一部、ペルーの言い分が通りましたから、今回もボリビア要求が全く勝ち目がないとは言えません。
ロシアと中国のトップが南米訪問を実施・計画中。プーチンは今週から習近平は来週から。ロシアはキューバ、アルゼンチン、ブラジル。中国はブラジル、アルゼンチン、べネスエラそしてキューバを訪問とか。それらの国は確かに彼らの好きな色がついていますね。
前を走る中国を追ってロシアがラテンアメリカに侵入と言う感じですが、日本の外交はどうなっているのかな?動き・勢いが感じられません。
7月15日ブラジルで開催予定のBRICSサミットで彼らの開発銀行が締結される見通しですが、これはIMFの強敵になる見込みらしい。アルゼンチンがデフォルトでIMFに冷遇されれば新開発銀行がすぐに救いの手を差し伸べますね。世界が変わりますよ。
そこに南米各国の首脳も顔をだします。バチェレットも参加予定。そこでボリビアのモラレスと同席するのですが、どんな顔で挨拶するのかな? 
アメリカは失業率が下がり、株価が上がり、すべて順調に見えますが、政府は統計数字を粉飾しているとか。例えば季節調整値を頻繁に変えるで、実際は欧州並みの失業率とか。(中国の数字粉飾は有名だがアメリカも?)
また一部の経済学者の推測では、アメリカがリーマンショック以後の再ピンチに陥る可能性は、日本の破滅危険性より高く、一番低い可能性が中国の経済危機とか。ホンマかな?