(政治)

1) 大統領候補演説会
二日続けて9名の候補者がTVカメラの前で自説を説きました。しかし9名と言うのは多すぎで、飽きるというか、分からなくなるというか、盛り上がりにやや欠けました。
バチェレットが強すぎて、もしかすると1次選挙で過半数を取り、2次選挙がない可能性も噂されています。今までそんなことは無かったのですが。教育の無償化は多くの候補者が取り上げましたが、このためには税制の改正、銅鉱山の国営化が言われています。私営の鉱山(多くは外国資本)を国営化するってべネスエラかボリビアみたいな雰囲気やな。
バチェレットは左翼・中道の社会党キリスト教民主党(DC)などに加え共産党にも支持されています。次の彼女の政権では共産党から入閣する可能性もあるらしい。DCは共産党とは相容れないはずだのに。軍事政権が終わってから最初の2代大統領はDCから出ましたが、その後求心力を失い政権グループが左翼化し、とうとう共産党が大臣を送り出すことになりそうです。
そんな左翼政権に経済界がすりよる不思議さ。絶対バチェレットが勝つから彼女とことを構えるのは得策ではないと考えるのでしょうね。彼女が貧しい層の味方なんてどこからでるのかな?彼女も取り巻く連中も富裕層の代表みたいです。  彼女が大統領のときに始ったサンティアゴの公共運送システムのトランサンティアゴで元大統領ラゴスの家族がすごく稼いだとこの討論会でコメントされました。
右翼も左翼も政治家は自分のグループと家族が稼ぐことしか考えていないのかな?
政府側のマテイは、2次選挙も無いほどの低落になれば、それはすべて候補者の私の責任ですと番組でコメントするほど。一番最近の世論調査では彼女に投票するというのは25%ですが、チリの右翼層はそれより少し高いはず。つまり彼女のキャラクターが民衆受けしないのでしょう。2位に迫っていたパリシは例の学校運営で不正を暴かれてから精細を欠き、マルコ・エンリケMEOと3位争い。しかし彼はマテイの動きを選挙妨害として裁判所に訴えでました?。
しかしこれほど盛り上がらない選挙は始めてです。テレビのニュースでも昔なら選挙の話ばかりだったのに、今年はホンの少し。何でも今週の調査では現在のチリは南米で一番政治意識が低いとか。選挙に関心がないのですね。
誰かが言っていました、「チリが発展しているって国のことでしょ、国民の一部は富裕になっているとしても大多数は貧しいままよ」それが実体かな。
バチェレットが次の大統領になるのは目に見えていますが、教育の無償化、税制改定、国営年金会社の設立、銅鉱山の国営化とか無理難題が山積みで、私の予想では就任1年目から反政府デモが街に出そうです。
その年金ですが、現行システムで10月は過去3年で最高の数字となり、ランクA(一番危険率の高い)は2.5%のアップ。たった1ヶ月で今まで貯蓄した金額を2.5%あげたのですよ。通年では6%とか。すごい。これを国営会社にやらせてこれより高い数字を上げられる?少しくらい経費が安くなっても。
ところで政府の支持率は35%、不支持率は45%で、政権最後になってもピニェラの人気は上がりません。