(一般)

1) マプチェ問題
マプチェがトラックを襲うとか大きな農家の家に放火するとかの事件は頻繁に起きていますが、今週、そのマプチェ運動家が死体で見つかりました。死因は銃殺でした。警察は当方は全くこの事件には関与していませんとコメントしましたが、マプチェ運動グループは警察の仕業だと地区の警察と小競り合いを起しています。警察に捕まるのを怖がらない、逆に手柄のように思う人間が多いと事件は多発・深刻化しますね。
すぐその後、マプチェがトラックを襲い火をかけました。2台全焼です。
2) 地震の災害避難練習
チリ北部でツナミが来た場合の避難練習が行なわれ、アリカ、イキケ、アントファガスタなどで27万人が参加とか。
トコピジャだけは例外で市民は集まって政府批判を続けました。その理由はチリ大地震の前にチリ北部を襲った地震で同地区は大きな被害を受けているのにそれから数年たった現在も住宅・学校など難民援助対策が完了しません。また病院も医師の数が足りないなどの問題が継続し、市民は2時間ほどもかけてアントファガスタの病院に出かける必要があるとか。バチェレット政権は問題を先送りし、その後のピニェラ政権も口ばかりとか。
市民が同市入り口の道路を封鎖する抗議行動をしましたが、その時、同市長も参加しています。政府は仕方なくあの有名な厚生大臣を同市に派遣、何とか穏やかに問題解決を図りました。少なくとも医師の不足は補充すると同大臣が確約して一部の問題は解決です。
しかし何故そんなに長期間この町の問題が放置されたのか良くわかりません。この町の出身で一番有名なのはバルセロナでプレーするサッカー選手のサンチェスで、彼はフェースブックで市民にがんばれと声援を送っています。
ところで日本でも近畿地方で大きな地震が起こったとテレビで報道されましたが、誤報だったとか。良かったというべきかな。それとも人口地震が計画されていて、それを通知されていたマスコミがその通り放送したのかな?そんなバナナ。ごめん、そんな馬鹿な。
3) 動物園 
先週チリのブイン動物園からカバの赤ちゃんが日本に寄付されましたが、今週は南アから犀の夫婦が同動物園に送られてきました。1ヶ月ほどのんびりさせて9月から一般客にお目見えとか。世界に2万頭ほどいるサイですが、チリには初めてとか。 
4)孫109号
これは深刻な問題です。アルゼンチンの5月広場祖母連合の発表ですが、孫109号と名づけられた子どもの身元が分かりました。500名ほど数えられる行方不明者の中で109番目に身元が分かった例です。
両親はチリ人でした。彼らはアジェンデ時代の左翼政権側の運動者で軍事政権ができたとき、身の危険を感じアルゼンチンに逃亡。向こうで子どもが生まれましたが、赤ちゃんが1歳にならないうちにアルゼンチンの軍事政権に逮捕されました。これはチリとアルゼンチンが共同で行なったコンドル作戦と呼ばれるものですが、その後二人の行方は不明です。赤ちゃんはアルゼンチンの軍事政権側の人間に預けられたまま行方不明になっていました。それが今回の発表では彼がどこに住んでいるかも分かった様子。しかしそれを知らされたときの彼のショックは通常ではないですね。自分はアルゼンチン人ではない、ふやけた左翼なんか値打ちはないと信じて右翼の中で育って来たら、自分のベースは全く逆の境遇だったのですから。
チリのテレビニュースに良く似た環境の人が出ました。彼の両親はウルグアイ人で、同じようにアルゼンチンに逃げ込んだ後、逮捕され行方不明。幼い兄弟はどうしてか、飛行機に乗せられサンティアゴに。そこで引受人がいなかったので、警察関係の人間が引き取ったらしい。彼は自分の歴史をしっかりと認識しています。もう40歳近く、技術者としてチリで生活の由。