(政治) 

1) 大統領選挙の予備選挙
全く盛り上がりませんでした。雨が各地で多かったたからではありません。日曜日の投票に参加したのはわずか20 %。
私は誰に投票すれば政治家に危機感が生れるかと考えたのですが、(最も簡単なのは楽勝しそうなバチェレット以外に投票する、一番投票が少ないと思われる候補に投票するとか)結論は、投票所に行かないことでした。88年の軍事政権継続可否の国民投票から欠かさず投票していますが、今回はパスしました。
投票結果は与党側がロンゲイラ、野党側はバチェレットでその二人が11月の大統領選挙に与野党代表として出馬します。 彼らのほかに独立系の候補者が多数参加します。じゃ、何故今、予備選挙が必要なのかな?
しかしあまりにもバチェレットが強すぎて他の候補者と競争になりません。11月の選挙でも、1回目で過半数を取るでしょうね。他の候補者と人気が違いすぎます。
2) この選挙の投票所になった学校がいくつも封鎖されていたので、選挙に先立ち、警察が学生を排除し投票所を責任管理者の軍隊に渡しました。かなりもめた学校もありましたが惨事はなし。バチェレットは軍隊が入ってピノチェット時代のような流血の悲劇が起こりませんようとコメントして政府から激しい批判を受けました。政府はバチェレットが流血を期待しているのだろうと言うわけです。
占拠されていた学校は28校。大半は警察が実力行使をする前に占拠を解きましたが、そのうち4校は警察と衝突し、逮捕者を出しました。
選挙が終わればまた学校を占拠すると学生側は公表しています。それらの学校内が、占拠により破壊されているだけでなく見るに耐えられないほど汚れた状態になっているのを学校側もPTAも、他の一般学生も黙ってみているだけなのかな? 
そう言えば、昔、日本でも60年代の末に全国学園闘争と言うのがあって東大を始め、各地で大学が封鎖されましたね。
3) その日、投票所に赴いた前プロビデンシア区長のラベに一人の女性がいきなり罵声を浴びせました。
「お前が人殺しだと言うのは誰でも知っているよ。どんな面さげて公衆の面前に出てこれるんだ」
誰でも驚きますね。軍隊が彼の周りを囲み誰も彼の身体に触れないよう保護。彼は軍政の頃、ピノチェット側近として働いていたので黒い噂はありましたが、いきなりこれでは。
バチェレットが政権を取れば、いっそうの左傾化が進み、このような事態が繰り返されるのかな?つまり左右の対決が激しくなり、社会の不安定化が心配されます。知ったふりして言ってみても、私の見解はあたらないかな?