(政治)

1) 教育大臣の免責問題
教育を営利目的にしてはいけないという基本が守られていないと教育大臣の罷免を要求する決議が国会に提出され、下院で可決されました。この結果、同大臣は上院で決議がおこなわれるまで、最大30日間だそうですが、大臣の仕事にはつけません。また上院は野党が過半数を占めるため、下院に続いて上院でも可決されると、同大臣は自動的に罷免されます。この不本意な非常事態を避けるため、自ら辞職すればどうかと言う提案もあるようですが、彼は正々堂々と勝負する由。
バチェレット時代に教育大臣がこのシステムで罷免されたことがありましたね。しかし野党の時代から20年間、私立大学・私立学校の運営を黙認してきた現野党側が、最近のわずか1年少しの期間をマネージしてきた大臣を批判するのはどう考ええても理不尽。単に現政権側の弱みをつくのが目的でしょう。現在、最大の争点になっている海大学の廃校(倒産)問題も、ことをさかのぼれば、2004年に同大学が学生数を急増させたとき、その是非について、質より数を増やそうとする同大学のあり方が問題になったのに、その時の政府(現在の野党側)は問題なしと押し切っている。
国民がこの無意味な左右の衝突をいやな目で見ていることは疑いないですね。
同教育大臣は日曜日サンティアゴラソンを走りました。
2) バチェレットの候補者活動
彼女は左翼系の2大政党、社会党と民主のための党の両党首と会談し、彼女の指示に従い選挙運動を行なうように依頼しました。
ところで彼女を支持する共産党の党首が軍事政権時代に極左のマヌエル・ロドリゲス戦線のピノチェット暗殺計画を承認していたことが確認されました。その暗殺計画は未遂に終わりましたが、護衛の警官は多数死傷しました。共産党側としては軍事政権に味方が多く殺されているのだから、敵の頭を狙おうとするのは当然と毅然としたもの。
軍事政権時を経験した私としては、あの時代にピノチェットを狙うということは自分の命をかけての戦いと言うことが良く理解できます。60年代後半の日本の全国学園闘争は子ども遊びでしたね。
しかしここまではっきり共産党が自分の姿を現すと中道のキリスト教民主党などは怖くて共闘できないでしょうね。バチェレットはできるだけ多くのメンバーと手を組と明言していますが。
バチェレットは教育問題に関し、無料化を目標に利益追求の手段にはさせないと発表。彼女が政権をとったら、これが大問題になりますね。バチェレット政権時の学生運動、ペンギン運動と呼ばれましたが、そのリーダーの共産党員バジェホは「彼女が大統領だったとき、現政権と同じことをしていたのにそれを次回は大きく変えるなんて誰が信じる」
教育の無料化などできるはずがないし、実行すれば税金は2倍?