(政治)

1) ボリビアの海
ペルーとの領海問題がハーグの国際法廷で論じられていますが、チリのもう一つの国際問題はボリビアの海。同国の外相が「チリは侵略国、隣国にするにはひどい国」と言うキャンペーンを国際的に展開する様子。別に今日はじまったわけではありませんが。チリにすればボリビアは困った隣国かな。今週、ボリビアのモラレス大統領が同国内で営業するエネルギー関連などのスペインの会社を4社国有化しましたが、国の安定のためと発表。国際ルールを守っているのかな?
中国の2漁船がアルゼンチンのパタゴニアの同国領海内で操業していたので、官憲に全員逮捕されました。魚のほかにイカも多数見つかった由。中国のアルゼンチン大使はそれは民間の問題で政府が関与することではないとか。いかにも中国らしい。チリの領海にも中国漁船は入るのでしょうね。
 アルゼンチンとイギリスのマルビナス島戦争時のイギリスの秘密文書が発表になってきました。イギリスはチリは中立を守るだろう、もしイギリスよりを明確にすれば早晩、アルゼンチンと南部地区の領土問題が戦争になるから。それどころかイギリス側はアルゼンチンはこの戦争を利用してチリにも攻め込むと見ていたようです。
この戦争のとき日本政府はイギリス側にたち侵略国アルゼンチンを批判しなかったと政府批判の文章がでていますが、そんな文章を書く識者はその島は元々アルゼンチン領だったがイギリスが攻め込み、力で取り上げた事実を全く知らないのか知らない振りをしているかのどちらかでしょう。アルゼンチンの領土の前にある島ですよ。この島の近辺に油田が見つかっているようですね。
2) ビクトル・ハラ殺害事件
ビクトル・ハラはチリを代表するフォークソング歌手ですが、共産党員の彼は1973年の軍事革命で直ちに逮捕され国立競技場へ送り込まれる。身体中に銃弾を打ち込まれた彼の死体がその後に見つかる。それから40年たって、彼を殺害したとして元軍人が8名起訴されました。
左翼政権時に解決できなかった共産党員歌手殺害事件を右翼政権になってから解決すると言うのが不思議な気もするが、40数発も身体に打ち込まれた銃弾は単に殺すと言うより、呪い・憎しみによる犯罪と見るべきだろう。その8名がどう裁かれるのか注目される。