(政治)

1) 一番の話題はハーグ国際法廷のチリ・ペルーの領海問題ですが、新味がなく同じことの繰り返しのようです。チリは1952年の条約で現行ラインが決定していると繰り返し。それでもペルー・チリ両国の論点がはっきりしました。これから両国が主張した論点について、法廷内で彼らが審議する過程に入ります。来年の中頃に結審するらしい。
金曜日の夜、ピニェラ大統領は全テレビ局を通じて国民にこの問題に関し政府はやるべきことを全部実施したと報告しました。
もっとも隣国がこうして争わないで経済活動を中心に協調するほうが大事なのではと言う意見もあります。
ペルー問題が終われば即時ボリビアがチリに挑戦して来そうです。
2) 大学申請検査
大学資格登録に怪しい大学があると言うのが浮かび、その大学の経営者と審査を担当していた機関のトップが拘置され裁判になっています。ところでその怪しい人間ディアスと現在の法務大臣リベラが関連があったと言う疑惑が出ました。リベラは法務大臣になる前にインカセア学院のダイレクターをしていたが、オーナーたる彼の家族は、ディアスに、それを大学に格上げする申請をしていたらしい。大臣もその学院の7.5%を個人的に所有している。彼はその申請について聞いていなかったと新聞に回答しているが、そんなのあるかな?
またそのディアスは刑務所関係の仕事についているが、それは直接法務大臣の管轄下に入るもの。彼は全くやましいことはないとしているが、これだけおかしなことが重なれば政府はいつか彼を大臣から外さざるを得ないでしょうね。
さらにディアスの後継者として新たにその審査事務所のトップになった女性は、今年に入ってから事務所が不正な支払いを繰り返していたのが見つかったと発表。いったいどうなっているのかな?
ラゴスやバチェレット政権のときも汚職関連のニュースは出ましたが、政権が左翼から右翼に移っても同じことが繰り返されるわけですね。権力を握れば金が集まってくる。そうか一番それがひどいのが中国かな。
3) PPD(民主主義のための政党・左翼政党の一つ)創立記念日
社会党と並ぶ野党連合のひとつPPDの創立記念日があり、バチェレット前大統領はお祝いの言葉を送りました。
しかしいったい何時になったら彼女は次の選挙に出ると発表するのでしょう。野党グループは彼女が大統領選に出れば、勝利は間違いないので内輪もめはそこそこに抑え、勝利の日には彼らの手に大臣・政府要職が入ってくると我慢をしているわけですね。しかし彼女が出なければ、与野党の一騎打ち、勝つか負けるか分かりません。政府側としてはひそかに探りを入れて、彼女が出にくくなるような状況を用意させるでしょうね。まるで小説の世界。
4) 養豚工場
いったん閉鎖指示が出た養豚工場に再度操業許可が出て、地域住民の反対運動が盛んになったと言うのが先週の様子ですが、今週はその養豚工場が自主的に一時閉鎖をして行員さんを解雇し始めました。するとそれらの行員さんが道路閉鎖をして閉鎖反対行動。マテイ労働大臣がこの地区で養豚工場に働いていた女子社員はこの工場以外で仕事ができるところはないとし労働者の援護に立ちました。さらに同大臣はこの工場の設置を認めたラゴス元大統領が環境汚染問題を軽視したことからこの汚染問題が起こったと発言。与野党間でもめています。
この会社は24億ドル、売り上げの40%は輸出です。   沖縄の養豚工場で使用されているおがくず方式を採用すれば、汚水・汚臭問題は軽減するはずですが、どうして政府もその会社も検討しないのかな?以前、峰村さんと私は新聞社、政府(経済省・厚生省)その会社にも直接メールで連絡したのに全く進展がありません。