(一般)

1) 養豚工場の事業再開
第3州フレイリーナの養豚工場は汚染問題から工場閉鎖を言い渡され、飼育されていた豚を全部他の工場に移転されることになりました。それが完了しないうちに何と工場再開が許可になりました。既に問題は解決したとする政府の考えが私には分かりませんが、同地区の住民もこれに怒って派手なデモ行動。警備の人間や警官と衝突しています。
ちょうどその養豚工場のある場所が火力発電所計画地の近くで、両方に反対するグループが抗議行動として道路を封鎖しています。昨年もそういう問題が南部でおこり、食料品備蓄やガソリンスタンドにガソリンがなくなるというところまで行きましたが、今回はどうなるかな?

2) 都市の住みやすさ
世界ランキングでチリの首都サンティアゴは毎回ランキングを落としています。2002年は世界で79位だったのに一番新しい数字2008年では88位まで落ちました。ウィーン、チュリッヒ、オークランドが上位を占めています。
確かに私はウィーンが好きです。既に2度行きましたが、来年また行きたいです。サンティアゴの忙しい・空気汚染、さらにごみごみしたところが問題でしょうか、私の好みではサンティアゴは住みやすいところです。日本では一番上が東京の35位、ついで神戸が40位とか。

3) カトリック神父の醜聞
もう神父が年少児への性的いたずらをして処分されるのは日常茶飯事になっていますが、今回、問題になっているプレッチは軍事政権時に人権問題で左翼活動家の援護をして有名になり、ローマ法王フアン・パブロのチリ訪問にも重要な役割をしました。しかし今回この問題でバチカンから5年間は公衆の前で活動をしてはいけないと命令されました。彼を援護する神父たちは無罪を主張しています。
カトリック教会はこれらの問題はキリストが築いた栄光には関係ないとコメントしています。
カトリック教信者でない私ですが、以前はクリスマスとイースターには雰囲気でミサに出ていました。最近のカトリックの惨めな状況からもうそんな気もなくなりました。クリスマスは日本でも商品の販売が大きく伸びるイベントとして利用されているだけですね。くだらない。
しかしチリ人の宗教心が消えているわけではありません。9日の聖母の記念日に百万人がバルパライソ近くのロ・バスケス教会に参拝。サンティアゴから夜通しかかって歩いていくとか、教会の中をひざまずいて歩く難行とかそれぞれの意気込みを見せていました。

4) 家族数
日本でも少子化が見られますが、ラテンアメリカ諸国の中で一人の女性が生む子ども数がチリは最低らしい。1.8人です。首位はボリビアの3.3人、ついでパラグアイの2.9人、2人以下はチリのほかにブラジル1.9人でした。

5) 大学問題
大学の認可制度が問題になっていますが、そのほかに新しいシステムでは55の大学の中で36%の大学が疑問視されています。問題になっている大学の学生は簡単に他大学に移籍できるわけもなく、大学が廃校になった場合、それまでに学習した単位・年度がムダになる可能性が高く、奨学金を受けていれば、逆に借金だけが残ることにもなりかねません。該当大学の学生(とその家族)は学年最後の12月をどんな気持ちで送っているのでしょうか。

6) 刑務所の大火災
サン・ミゲル刑務所が火災を起こし81名の囚人が焼死してから2年がたちました。随分遅れましたが、その晩、刑務所で働いていた刑務員の責任を問う裁判が始りそうです。最高5年くらいの刑になる可能性があるとか。囚人を見張っていた人間がその中に入れられるとどんな気持ちになるのかな。

7) 差別禁止法案
先日、チリで同法案が成立しました。最近、女性二人がラブホテルに入ったところ、同性の二人では利用できませんと断られたので、そのホテルをこの条例違反と訴えたら、裁判所はそのホテルに罰金刑を処しました。差別はいけないのですからね。人種差別とか、そのうち出てくるでしょうね。