(政治)

1) 領海問題
ペルーとの領海問題がハーグの国際法廷で来週から審議されます。先週、同じようなコロンビアとニカラグアの領海問題で、コロンビアがニカラグアの首先まで広大な領海を保持してきたのを、かなりの部分をニカラグアに渡すよう判決が出ました。コロンビアはこの判決を受け入れないと発表しています。つまり同じように現行のチリ領海をペルーに譲渡させられる可能性があるわけですね。   来週、両国の持論が法廷で発表されます。決裁は半年ほど後になる由。
モレノ外相は今週国境の町アリカを訪問し現地で各方面と面談しています。この町に投資している企業や漁民は判決によって大きな影響を受けるかもしれません。
ピニェラは歴代大統領を大統領官邸に招待し、この問題について協議しました。元大統領の中にはチリに不都合な判決なら従わなければ良いとか、これで国際法廷のレベルが分かるとか、かなりうぬぼれた発言が出ました。もちろんこれはペルーでも報道されています。               
今週、リマで南米会議が開催されピニェラは同地を訪問、ペルー大統領と同問題について話し合いましたが、裁判の結果を尊重するとコメントしています。
竹島尖閣問題と似たような問題ですね。私は北海道に長く住んだので竹島尖閣より返せ北方領土のほうがピンと来ますが。
ところでその元大統領の一人、90歳を越えた最年長のエイルウィンは次回の選挙で野党連合が勝利をしたとき、閣僚の一人に共産党から入っても問題ないと思うと懐の広いところを見せました。
2) 大統領予備選挙
来年の大統領選挙の前に予備選が行なわれますが、それに関してモネダでピニェラ大統領の招待で与野党予備選挙参加予定者が集まりました。与党側の二人の候補者はまるで敵同士のようにいがみ合い、通常の挨拶もできなかったらしい。これは政府としては頭痛の種ですね。
1ヶ月前の地方選挙でもめていたニュニョア区長は現職のサバが当選しました。決定まで随分時間がかかりましたが・・・。