(政治)

1) 貧困者数の減少
おめでとう、少しづつチリも良くなっているわけですね。ピニェラ政府の発表に野党側(バチェレット政権時の大臣)が噛み付き、たいしたことのない事実を大げさに発表している。バチェレット政権時の数字のほうが良かったなどとしました。政府側は「例によってレベルの低い争いですか」とし、貧困層の絶滅(少なくとも減少)はすべての政府の目標であり、それに向かって進んでいくのは野党も与党もないはず。2年前の大地震で大きな被害を受けたチリがそれを克服して前進しているのが数字で証明されたのは喜ばしい限りとしました。政府の勝ちでしょうね。
貧困者数ですが1990年は39%、1994年は28%、2000年は20%、2006年に13.7%、今年は14.4%でした。(貧困層の場合、バチェレットの時のほうが数字は良い)
ただし極貧層は2.8%と今回が最小の数字でした。
大統領選挙の前哨戦として地方選挙が近づいてきました。日本の民主党自民党の争いは全く興味がわきませんが、チリの場合、まだすっきりと与野党の違いがあるので選挙の結果がどうなるか楽しみです。

2) バチェレット前大統領の父親は軍人でしたが、極右の考えを持たなかったことから、軍部内でいじめが続き、最終的には暗殺されました。今週、その空軍基地内での拷問・殺害に関連したとして二人の元空軍軍人が起訴されていますが、そのトップだった元空軍長官のマテイがこの事件に関与していたとなってきました。彼の娘は現在ピニェラ政権の労働大臣をしています。
バチェレット元将軍の死に対する大量の補償金は妻と娘に出るのでしょうね。税金から払うのかな?
軍事政権ができたとき4軍の長官が軍事委員会を形成し、その頂点に陸軍長官だったピノチェットが立ったわけです。 さて銀行間の金利ライボールの不正問題がかなり派手に問題になっていますが、続いて英国のHSBC銀行のマネーロンダリングが問題化してきました。正体不明の資金を動かして多大な利益を上げていた疑いですが、米国の上院で正式に報告書がでています。
で、それがチリにどんな関係があるの?その銀行がピノチェットの資産を運用(隠し)をしていた事実が出てきたらしい。しかし銀行は表向きは立派でも中に入ると利益のためにはなんでもするわけですね。そんなの昔からかな?

3) 国際問題
ペルーとの領海問題はハーグの国際法廷で審議中ですが、近日中に最終結果が出るとか。ペルー側は自国の勝利に終わる見込みと打ち上げ花火の準備中。
シリアの問題はますますひどくなってきましたが、同国に滞在中のチリ人の出国手続きをチリ大使館が応援中とか。早く出国手続きをするのが正解ですね。
メルコスール機関から現在パラグアイが締め出されていますが、その政策を当分延長させるとか。南米はまだ露骨に左翼対右翼(親米対反米)が見られますね。