(経済)

1) 最低賃金
政府の出した191000ペソが否決されました。与党側のRNは20万ペソを推薦。労働組合のUCTは25万ペソを要求中。 反対を叫ぶ野党側の議員に記者から質問が「皆さんが政権をとっていた過去の平均上昇率は今回ピニェラが用意したのより低い。じゃ何故、今回反対するのですか」
反対するのが野党側の仕事、決まった後の責任は与党側の仕事ですとは回答しなかったが、私は政治家は右も左も信用しません。労働組合CUTの代表は政府は欧州危機を利用して最低賃金を上げない手段だと厳しく批判。
テレビの討論番組で欧州危機がチリにどう影響するかと言うテーマがありました。国民の多数が公務員でばら撒き放題で失敗したギリシア、誰にでも金を貸して家屋を購入させ、過剰な債務で国民がその支払いをできなくなった例のスペイン(アメリカも同じ問題あり)、それらがチリにどう影響するかと言うものです。
銅の値段が大きく下がり、チリ国家経済に影響するのは明白な状態で最低賃金の大幅アップは受け入れられるのか?  招待された参加者は全員がここは大盤振る舞いは止めたほうがよいとしていました。
ついでに、最近の物価上昇率は年間数%ですが、庶民用アパートの価格はこの1年で3千万ペソが4千万ペソになっているらしい。高く売れるのに何故安く売るのと建設業界は強気の動きですが、それがバブルにつながるというのを忘れてはいけませんね。

2) 銅の値段
1オンス当たりの銅の価格が下がっています。昨年後半は4ドルだったのですが。最近は3.3ドル。これで国家収入が40億ドルから50億ドルも減少するだろうと見られています。チリにとって銅の価格は命の綱ですからね。
一方、バッテリーの原料になるリチウムをチリは大量に埋蔵していますが、遅まきながら採鉱に乗り出す様子。レア・メタルの採掘ですね。テンダーにかけて発掘権を売りに出すと国が発表すると野党側は国営のコデルコにやらさせればよい、何故(外国資本や)民間にやらせるのだと猛反対。税金をちゃんと取れば国がやっても民間がやっても同じでは?