(政治) 

1) メキシコG20
メキシコで開催されたG20会議にピニェラは招待され出席。内容はあまり報道されません。会議の結論は何だったのか?
ピニェラはメキシコからまっすぐブラジルに飛びリオ会議に。
さて政治に関しチリの最大課題は例の選挙制度改革です。与野党が複雑に交錯しています。たとえば元大統領のラゴスが与党のRNと面談しましたが、どの方向に向かっているか良く見えません。先週ピニェラと会ったUDIの党首は「この方式を替えたらお前の首は危ないぞ」と脅したようです。
なぜそれほど通常方式に戻すのを嫌がるのか分かりませんが、今の方式なら議席が変わるのはごくわずかで大半は安泰になります。
新聞の投書欄に「他の国では投票の51%を取れば国を全面的に替えられるが、チリではそれがないから、この国が長い期間にわたって安定しているのだ」とありました。
私は極右のUDIに投票する気はまったくありませんが、今週、少なくとも議員数増加要求を出した野党に、国民に負担を要求する国会議員数の増加をこの段階で出すのは不可解だとしたのは同意しました。景気が下がるのは目に見えているだけに議員数は維持もしくは減少のほうがリーゾナブルです。イタリアが議員数を削減するようですね。

2)近隣諸国
しかしパラグアイも派手ですね。わずか1日で大統領を替えました。問題の発端は空地を不法占拠するグループと、それを解除する警察の抗争です。解雇されたルゴ大統領、もう前大統領ですが、彼は貧しい人々をそそのかして空き地の不法占拠を先導していたと言われます。パラグアイはほんの数%の人が国土の大半を所有する極端な国らしい。今回は地主が、裁判所を通じて不法占拠を終わらせようとしました。それを報告するため最初警察は武器を持たず、彼らに接触したところ、彼らは警察官に殴る蹴るの暴行を加え殺害。その後、警察官と銃撃戦になった由。双方に死傷者が出ました。それを前にして、大統領は一般市民の側に立って、丸腰警察官の殺害は許せないとするべきだったのですが、あいまいな態度を取ったので国会が彼を罷免する動きに出たらしい。
もっともこの前大統領は、品行に問題あり、破廉恥な行動が就任以前から連続していたとか。良くそんな人間を大統領にしたものですね。
新政府をアルゼンチン・べネスエラ・エクアドルボリビアなどの国は認めないとしています。
しかし彼も大したものです。罷免された後、テレビ・カメラの前でこれから人生を考えますよとニコニコ顔で話していました。カトリック教会からこの事件が起きる前に大統領を辞任するよう勧告があったがと問われるとカトリック教会は間違っていますねと全く動じる様子はなし。
話は変わりますが、アルゼンチンは国を挙げての大騒ぎですね。10年ほど前のデフォルト騒ぎが再燃でしょうか。手持ちのドルを使いたくないと輸入を制限するのでチリからの輸出が止りチリ側への影響が出はじめました。
ボリビアは警官が安い給料では生活できないと警察署を襲って文書を燃やしたりしています。警察官が暴れたら軍隊が警護の役を受けるのかな?チリも大地震のあと、無政府状態になりましたからね。他人事ではありません。イランの大統領が今週3度目のボリビア訪問しましたが、仲良しですね。 ところで日本はファーストサーバー障害でオフィスデータ消滅の大事件が起こっているようですが、大丈夫かな?