(政治)

1) 大統領の人気
今週も大統領・政府の国民の支持率が発表されました。ピニェラの人気は下降の一途でもう20%しか評価していないとか。日本の首相も同じようなものか。
さて次期の大統領は誰がよいかとの質問には1位がバチェレット前大統領で50%、2位は公共事業省のゴルボルン大臣で7%。全く話にならないほどの大差。いったいチリ人はどうしたのかな、バチェレットの任期中、教育問題(学生運動)、トランサンチャゴの最悪の出足など数々の失敗が残っているのにあのにこやかな笑顔だけが記憶に残っているみたい。
ピニェラは国民の人気を何とか取り戻そうと国民の所得税を下げ、貧乏人へボーナスをだし、女性労働者のための保育所の完備を約束するなどあの手この手を出しているが、ほとんど評価されていないように見える。
2010年2月27日の大地震によるツナミで多数の死傷者が出た事件の裁判で、旧政権・軍人8名が各自の任務を適切におこなわなかったとされている。内務省の緊急対策所は海軍がツナミの可能性を連絡した後、それを訂正しツナミの可能性は無いとしたのが多数の死傷者を出した直接の原因としている。しかしフアン・フェルナンデス島をツナミが襲った後も本土にツナミ警報を出さなかったのはそれでは説明できない。 例の空軍事故のように、最後は時の大統領のバチェレットのところに行く可能性がある。したがって野党側はこの裁判は政治的な匂いがすると反発している。もしバチェレットが有罪になって、この先2年間公職につけないとなったら、それこそチリ政界に大地震ですね。

2) 先日、厚生大臣が医療所の不正支出を問題にしたが、そのときにDC党を非難するコメントを付け加えた。後日、彼はそのDC党に申し訳ないと公式に謝罪。いったいどうなっているのかな?
今週も似たような例で、各市町村の教育課に送られた公立学校援助金の多くが行方不明になっていると問題化。例えば廃校になった学校にもその補助金が出され、市町村はそれを教育省に戻さず他の用途に使用してしまった様子。いったいどうなっているのか、監督は。
ちゃんと責任者を処罰するのかな?

3) 教育問題はこの数年、いろんな分野で繰り返されていますが、今週発表になった教育学部卒業生の試験の結果です。
何と3分の2の学生が教員として児童生徒を教える素地がないとなりました。教育大臣はこの試験は卒業生が任意に受けるもので強制ではなく、従ってこの数字が悪くても教職に就けるという。そんな学生が先生になればこのさきチリの教育はどうなるのか?
批判を受けると教育大臣は来年からこの試験を任意でなく必須のものとし、合格点を取らなければ教職につけない(合格点を取れなかった学生はさらなる学業を受けさせる)と法律を改正したいとしています。ほんまかな?