(一般)

1) 学生運動
昨年のチリを代表する話題はこれでしたが、とうとう今年も同じことが続きそうです。高校生を中心に1万人とか言われるグループがイタリア広場に集結。首都県知事からデモ行進の許可が出なかったので無許可で道路に出ようとして警察と衝突。多数の逮捕者を出しました。来週も同じような集会があるとか。ピニェランの頭痛の種になりますね。
共産党の若手グループが、何と右翼政党UDI本部を占拠。その中に昨年の学生運動で世界的に名を知られたカミラもいました。警察が入って全員逮捕になる前に自主的に撤去したみたい。

2) 銅の効果
銅はチリの命綱ですが、銅には自浄効果がありらしい。誰かの手が触ったため付いたばい菌を1時間でほぼ全部殺す力があるとか。これを利用してサンティアゴの病院や地下鉄駅で人の手が触れる可能性のあるところを銅性のものに変えていくらしい。
全く違う話題ですが、チリの最大手銅生産会社は国営のコデルコ社です。そのベンタナ精錬所の公害問題で同所の重役が逮捕され裁判になっています。今までなら国営の会社だから、問題が起こっても笑ってごまかすか、脅しにかけるだったのでしょうが、時代の変化を感じます。近くの小学校の生徒の健康に影響が出ています。学校の移転をするより、排ガスの管理徹底をするほうが大事なのでは。

3) 妊娠中絶
チリでは人工中絶は法律で禁止されていますが、それを必要に応じて対応するべきではないかと言う議論が国会ででています。例えば暴行されて妊娠した女性のケースとか、出産によって母体が傷つく(最悪の場合は死亡する)時などです。右翼側とキリスト教民主党はいつものように中絶反対の声を上げています。UDIの女性議員が、赤ちゃんが生まれるというのは女性が自分の身体を他の命に貸していることで、その女性に出産・中絶を選ぶ権利は無いとコメントし左翼系の議員から強い拒否反応を浴びました。

4) 水害
チリ中央部の干害は強烈ですが、最北端と最南端で水による大きな被害が出ています。最南端のプンタ・アレナスの場合、30年ぶりとかの大雨が降り、市内を流れる川が氾濫、大きな被害を出しました。事故の少し前に政府の災害対策局の女性局長が大雨にもかかわらず川の氾濫は在りませんと発表しました。昨年の27Fのツナミと似たケースですね。ピニェラは彼女に即時職を辞任するよう求めました。北のアリカも川の氾濫で、近くのカミーニャ村では農作物が100%壊滅した由。確かに運の良い悪いは人間に大きな影響を与えますね。