(経済)

1) 2011年のチリへの投資
2011年の銅の平均価格は3.99ドルと過去44年で最高だった由。もっとも年末にかけて大きく落ち込み3.4ドルで締めました。それでも鉱山向け外国からの投資が急拡大し、今年の投資は過去最高。今年の投資額は140億ドルとか。1位はカナダ、2位は日本からでした。
そのためもあって、チリ経済は好調そのもので、ビルの建設ラッシュです。サンティアゴのアポキンド通りなんか、あちこちにビル建設が始まっています。こんな景気の良さが2012年に継続するかな?

2) 2012年の見通し
各国の食糧自給率が発表されていますが、日本は27%、チリは74%ですね。問題は中国です。数年前まで中国の自給率は99%、ほとんど自国の製品で賄っていたわけですが、この数年、それが下がっています。公式の数字は95%ほどですが、識者は90%と見ています。その数字が更に下がりそうです。理由は家屋の建設のため、農地が建設用地として使用され、建物の数は増えるが、農作物生産は毎年、減少しているからです。中国が大量に食糧品を買い始めたら、あっという間に食料不足になり、世界中の食品価格が上がります。もちろんそれは直接チリに影響してきます。

加えて石油問題があります。アメリカがイラン制裁を準備中ですが、なんとその理由がイランの原爆問題。イラクに同じ問題で攻め込んで、無実だったイラクを崩壊させ、世界中に問題を撒き散らしたエラーを隣国で再度繰り返すのですか?しかしアメリカもひどいがその戦略にのるほかの先進国もひどいですね。原油の国際価格の値上げはチリにモロに影響してきます。
しかし日本の場合もっと深刻なのは国債問題のようです。海外のヘッジ・ファンドが空売りをかけているようですが、値段が下がれば彼らは大もうけです。彼らは下がるまで経費を払い続けますが、それはまさか20年後のことを考えているわけではないでしょう。他に投資先のない国内銀行は40年ものの国債を極端に低い利子にもかかわらず購入している。喜んでしているのか国とつるんでやっているのか、延命策でしょうね。
それから消費税が上がりそうですが、それと同時に経費の削減を図る必要がありますね。一般に特別会計と呼ばれていますが、誰も使用命題についてその意義を明確にせず、使い放題とか。信じられませんが、維新の会が国中で必要かな?
次々と問題をでっち上げて、人々を困らせながら、その後ろでニヤニヤしているグループがいるのでしょうね。
アルゼンチンのフェルナンデス大統領が来週、癌の手術を受けます。これでべネスエラ、パラグアイ、ブラジル(前と現在の大統領)に続いて5人目。チャべスは自分と同盟関係にあるこれだけの大統領が連続して癌にかかる確率は天文学的に低いはずとし、ボリビア・ペルーの大統領に癌に注意するよう呼びかける一方、これはヤンキーの作戦ではないかとコメント。冗談かもしれないが、深刻な事態ですね。

3) 電力事情
チリの2012年の弱点は電力です。既に昨年も水不足で、ラハ湖ダムは75%、マウレダムは71%も通常より水が少なく、この結果として電力不足が目に付きます。
今年以降更に重要が増大するとどうなるかな?もちろん、停電が起こりそうですね。おまけに隣国ペルーには画するとチリの電気代は極端に高いらしい。
近年、水力発電所、火力発電所原子力発電所の建設計画は、どれも一般市民の建設反対運動で潰されています。来年から電力不足を理由に電気代を値上げすれば一般市民は賛成のデモをするのかな?