(経済)

1) 2012年の経済成長の予想が出ていますが、チリのそれは4.5%です。アメリカは2.5%、日本は0.5%、欧州平均でマイナス0.5%、ラテン・アメリカ平均は3・5%ですから、それほど悪いものではないようです。でも中国・ロシアやブラジルの動き次第では、これらの数字がさらに下方修正されることは十分ありえますね。

2) 中銀の介入でペソが弱めで安定
今年の1月1ドルは466ペソまで落ちましたが、中銀の介入で55ペソの変動があり、現在は521ペソまでドルの価値は上昇しています。チリ中銀は今年1月から120億ドルも購入した由。

3) ラ・ポラル百貨店の前首脳陣3名が留置所に。
首脳陣がそろって訴えられています。有罪無罪の確定まで8ヶ月の期間が予定されていますが、とりあえず審理が進むまで暫定的に拘留措置になりました。強盗がすぐに釈放されるのと比べるとおかしい気もしますが、政府と裁判所のいざこざがこんなところに出てくるのかな?
最高裁判所の長官が知能犯の犯罪について今まで厳しく審理されたことがなかったとのコメントあり。これが初めてのケース?
彼は内務大臣との面談のためにモネダ宮殿を訪問するとの噂がありましたが、きっぱりそれを拒否しました。
犯罪を少なくさせるとピニェラは選挙前に公約しましたが、実際はその逆です。したがって政府はその責任を裁判所・検察に分散させようとする作戦でしょうが、上手く行っているようには見えません。
ところでこのラ・ポラル裁判は日本の例ではオリンパスの前・元首脳陣が刑務所に行くのと同じ感じですね。

4) 先の鶏肉生産業者の談合問題と似ていますが、今週はスーマーマーケットの間で価格の協定があったのではと検察が各会社の本社事務所に入りました。
業者の間ではこれは政府の人気取り政策だと批判も出ています。この調子で行くと、日本国内でタイヤが輸出用価格よりずっと高く売られていることなんか、捜査の対象になるのでは?