(経済)

1) 銅価格の動き
2011年の銅の平均価格は約4ドルになりそうで、これは歴史上最高です。
さて最近の金属価格の推移を調べると非常に似た傾向があります。例えば金は7月に1500ドル、それが8月には1900ドルと急騰。ところが9月に1600ドルに落ちています。銀の場合は、もっと急激で8月23日に4415ドルだったのが、1ヶ月後の9月26日には2658ドルへ墜落。銅も9月に入ってそれまでのポンド4ドルが大きく下がりました。アメリカや欧州、更に中国危機が問題とされても金属の価格の上下は教科書に出てくる説明とは大きく違いますね。
専門家の意見では価格の下落は「市場が上昇しすぎと判断したもの」と言うのですがね。市場が適切な価値を設定するなど何時の世にもあった試しはありません。専門家の言うのはちょっとピンボケみたい。誰かが大量売りをしてそれに釣られて市場が下がったと言うほうが当たっているように思いますが。それってもちろん百万ドル、千万ドルの単位じゃないですよ。
じゃ、これからもう一度右肩上がりが続くのか、それとも落ち込むのか。世界が混乱になるほうに「その筋」は持っていくわけでしょうが。
ついでに、チリのガソリン価格が今週20ペソほど下がりましたが、これを下げないでその差をエナップが保管し、次回値上げするとき、それを回避するほうが社会的には安定すると思うのですが、どうでしょう。消費者は下がったときはすぐ忘れるが、上がったときは文句を言いますからね。

2) 失業率
チリの8―10月の失業率は7.2%に下がり、チリ経済がまだ順調に進んでいることを示しています。アメリカの失業率が下がったというニュースはあまり信じられませんが、チリのほうは実感できます。がんばれチリですが、来年はどうかな?

3) 談合問題
チリではこの問題が頻繁に出てきます。記憶に新しいのは薬局の談合、それからバス会社の談合があります。今回は鶏肉の問題。何でもこの業界はトップ3社が90%以上のシェアーを占めており、その3社で生産を管理すれば、値段は自動的に彼らの思うままになるらしい。消費者としては、それがわかってもどうしようもないと悲観的。3社に罰金を課してもその分値上げして取り戻すのでしょうね!!??

4) 年金問題
チリの年金は各自が積み立てるわけですが、その額が不足と言う見込みがでてきて、徴収額を上げる必要が出ています。これは平均寿命が著しく伸びたからで、今までの計算では、絶対額が足りず、年金運用会社がつぶれてしまうというわけ。現行は税引き前の給料の10%を源泉徴収していますが、それを12%とか13%に上げる計画が検討されています。

5) 欧州危機
数年前までチリから欧州に出稼ぎに行く人間が増えていました。その多くの人たちがこの危機でチリに戻ってきているという記事が掲載されました。その例の一つでチリで70万ペソ稼いでいた家族が、スペインにわたり仕事を見つけると250万ペソ相当になった。家具を買い、休暇にフランスに遊びに行き、楽しく過ごしていたがこの危機で給料が下がった後に失職。もう仕事は見つからず、家具などを売って生き延びていたが、とうとう諦めてチリに帰国と言うもの。
アメリカからメキシコ人が大量に出て行くというニュースもありました。今たくさんチリにいるペルー人がそろって祖国に戻るような危機がチリに訪れないように祈りたいです。