(政治)

1) 教育問題
毎週同じようですが、今週も学生デモがあり、警察と衝突、逮捕者多数を出しました。
学生側の代表3名は欧州に向けて飛び出しました。パリなどでチリの現状を発表し、支援を依頼するらしい。
教員組合が実施していた世論調査でほぼ90%の人間が、チリの教育現状を否定し、改革が必要と投票したらしい。私も現状がベストだとは思えないが、世界のトップクラスの教育を無償で提供しろとする考えが現実的とは到底思えません。
90%が支持しているのは、彼らが毎週やっているデモの応援ではないのと思うのですが。私の聞く限り、大半の市民はいい加減にしてほしいと考えています。
学生連合は現行政府は極右の考えを持っている、彼らとこれからも戦い続けると宣言。来週、大規模なデモを計画中。 先鋭化する学生運動は一般市民の支持を失い、勝ち取っていた部分まで失うことにならないかな?

2) 与野党ともに内部問題
与党の場合は穏健派と先進派、理論派と現実派の対立かな。ガソリン税の問題でも増税に関する件でももめています。UDIの元党首ノボアなどは金持ちと貧困層格差是正のための企業への増税は全く受け入れがたいとし、増税は経済成長を妨げるだけとし、いかなる増税案も政府の評価を下げると切ってすてます。問題はそれでは教育予算などの増額をどこから引っ張り出すかと言うことです。
また現行選挙制度の改定についても、現行制度は与野党が1議席づつ占めるような均衡方式を取っているが、これを通常方式にすると一方の圧倒的勝利になる可能性が出てくると改正反対を唱えています。
(現行制度では与党がある選挙区で1,2位を占め、野党側が3位を占めたとすると、その合計得票数の差が大きくない場合、その選挙区から選出される議員は1位と3位の候補者になる。この均衡方式だと通常は常に与党と野党が1人ずつ選出される)

3) 前政権とボリビア問題
前政権時の大臣だったビタルがこの度「チリ・ボリビア・ペルーの共通の未来」と言う本を出版しましたが、その中でフレイとラゴス元大統領がボリビアの海問題で、チリの領土と彼らの土地を交換する折衝をしていたことが明らかになりました。何故実現しなかったのかな。ピニェラはどうなのかな?