(経済)

1) 株式市場
世界の株式市場が下落傾向です。チリは今週2.9%も落ちました。その中でもラ・ポラルと言う百貨店の株が一気に40%も下がりました。ここに投資していた投資家・厚生年金の会社などが慌てています。低所得層に貸し付けた金が焦げ付いているのが問題らしい。とにかく誰にでもクレヂットカードを使わせる作戦が裏目に出たわけですね。

2) 経済情勢
4月のチリ経済は予想より若干低く、6.3%の伸び。1−4月合計では8.8%でした。もっとも4月の数字としては2005年以来の高い数字。
一方、その数字の一部を占める工業指数は年間9.5%と順調な推移。これはチリの工業が順調に伸びているというだけでなく、工業がチリ経済を引っ張る牽引車の役割を果たしているとの見方になるわけです。もちろんもう一方の商業が、前月までの高い水準を維持できなかったということにもなります。

3) 農業代表がデモ
普通、農業関係者は町に出て騒ぐことは余りありませんが、今回政府の農業政策に疑問として6州を中心にデモがありました。ドルに対しペソが切りあがると、チリ産農産物は国際競争力を失うわけですが、政府としてはドル問題はチリ国内問題ではないとしています。どうすれば国内農業の明確な保護対策になるのでしょう。

4) 老齢者の生活
世界各国で「老齢者の生活がどこまで充足されるか」の調査でチリは何と世界の8位にランクされています。オランダ、ブラジル、アメリカがトップ3で.日本は12位でした。チリの年金システムは確かに立派なものです。今までのチリ政府・年金会社の努力の結晶ですね。

5) 食料品価格の上昇
7.4%の上昇。これはIPC平均の2倍の数字。食料品の価格上昇が一般消費物価率を上げているわけですね。
今年のIPCは2%、過去12ヶ月では3.3%です。