(経済)

1) 中国の動き
世界でもっとも銅を輸入しているのは中国ですが、この3月のチリからの中国向けの輸出は前年対比33%減になっています。おまけに中国の第1四半期の貿易収支は7年ぶりに赤字とかで、インフレ懸念のほかにも問題がありそうですね。とにかく中国が銅を購入しないとチリにとって即時に大問題になります。銅価格は今のところ4ドルをはるかに越えて高値安定ですが。
さてその銅産業ですが、エスペランサ鉱山が真水の代わりに海水を銅の精錬に使用することになりました。チリの水は貴重ですからね。
最近の水不足はこれから社会に影響することになりそうですが、今のところは特に問題なし。ところでチリの水使用の分析ですが、なんと大半の85%が灌漑に使われ、工業用に6%、飲料水に4%、鉱山が5%とか。人間用はほんの少しなんですね。
株の動きは日本の大地震以降、世界的な低下傾向があるようで、チリもそれにつられ下がってきています。
しかしペソは依然として堅調でチリ経済はまだ大丈夫に見えます。
インフレ防止のため、中銀はさらに0.5%金利を上げ、とうとう4.5%まできました。今年の末には6%まで上がるとの見込みもあり、消費者は今のうちに借金をしようとしているのかな?

2) 銅鉱山のローヤリティ税(特別税)
2010年の同税は対前年の2倍以上になりました。142億ドルの利益が出た鉱山会社から払われたその特別税は11億ドルになり、国庫に入りました。地震復興費用に当てられたわけですね。

3) 不動産の売り上げが好調
今年の第1四半期の不動産の売り上げは7900件と過去5年で最高の数字を記録。チリ経済の好調を反映しています。さらにその中でも1億ペソ以上の高級住宅の売り上げが伸び、全体のなんと3分の1とか。売れ行きが好調のため、業者が保有するストックは前年より減少とか。どおりで町のあちこちにビルが建設中です。私のアパートの前にも2つビルが建設中。日陰にならないか心配です。

4) 外国人の労働者の制限
会社の労働者の中の外国人が占める割合は最高15%となりました。すべての会社に影響するのかな、この数字は?