(政治)

1) 大地震1周年記念日
政府主催の地震の記念行事に野党は招待を受けながら出席を拒否しました。震災者の援助について、政府発表の数字はほとんど信用出来ないからとしています。公共事業省が発表したパンフレットの中に、地震の前・後として、地震でつぶれた橋が、現在は使用可能に復旧した例と挙げられた写真が間違っていたことがわかりました。政府はエラーを認めましたが、大声で言うほどのことではないと野党の批判をはねています。しかし震災の復旧例として出す写真が違う場所のものだったなんて、そんな子どもじみたエラーがあるものですね。
しかし1年前の2月27日、突然チリを襲った大地震が各地にどれほどの被害を残したか、そしてその後の震源地の人々の動き(大半は助け合いより奪い合いでしたが)の特集番組がテレビの画面に幾つも出ましたが、行方不明者の家族、住宅が全壊し未だに正常生活に復帰できない家族などがテレビカメラの前で泣いていました。
私のアパートが全壊していれば・・・確かに人生が変わったでしょうね。
この地震の後、チリは外国からの援助を受けましたが、その総額は約200万ドルで、その半分以上が欧州連合からでした。
昨年の地震のときの死亡者の多くは津波によるものでしたが、アメリカから津波の可能性があると言う情報が届いているのにチリ政府内部はその分析に誤り、海軍・政府の危険管理部が津波はないと判断した様子が明らかになっています。既に被害者は裁判所に訴えていますから、元の内部大臣や危険管理室の室長などの責任が問われることになります。この危機管理を担当する部門の変更、新セクションの開設は既に発表されています。
震災記念に現地を訪れたピニェラ大統領にデモ隊が政府の援助が届かないとクレームしました。

2) アメリカがえらいことになっていますね。ウィンスコンシン州ですか、州財政破綻から公務員の解雇と給料の削減を実施しようとしたら、州民が起こって立ち上がり、州都の広場で40年ぶりの大デモ。ベトナム戦争反対以来の大集会とか。懐かしいですね、それって私の大学生の頃の全国学園闘争と同時期です。その広場に座り込み、アメリカのタハリル広場と呼んでいるらしい。それがアメリカのマスコミには(ほとんど)報道されず、人々はインターネットで状況を調べているとか。アメリカと北アフリカの国々はすごく似ていますね。その州だけでなく動きは近くの州にも伝染しているとか。
日本のヤフーにもこの話はほとんど出てきませんし、チリのマスコミにも完全に無視されています。アメリカ批判を遠慮しているのかな?
その共和党州知事財政再建のためには首切り、給料縮小、早期退職勧告は避けられないとデモ隊の反発に対抗していますが、この財政問題赤字国債で苦しむ日本にいずれ波及するでしょうね。チリにはまったく無縁の問題のようですが。