(政治)

1)2011年の予算が成立
しかし野党も国会で討議することが無いのか、少し前は建設大臣を批判していたが、今回は官房長官のフォン・バエルを攻撃目標にし、DCのサルディバルは彼女はヒットラーみたいに独裁的だと発言。しかしバチェレットの時代にビダルがこの職についていましたが、彼は「野党なんかみんな馬鹿だ。国民は彼らが役に立たないと知っている。だから何十年立っても野党のままだ」みたいな発言をしていましたが・・・。

2)ピニェラの中国訪問
なんでもノーベル平和賞を中国の反政府運動家が受賞するオスロの式典にチリ大使は例年通り、出席と決定したらしい。政治と経済は別ですからね。チリが中国と貿易上は密接な関係にあっても、中国の考え方をチリが受け入れることはありません。でも最後の段階で決定を変えるなんてことはないのでしょうか?
このアジア歴訪の旅に与野党の政治家、大臣がピニェラに同行していますが、もちろん現地で一番注目を浴びたのは例の鉱山大臣のゴルベルです。ピニェラは彼に、君は次の大統領選挙の有力な候補者だから、切磋琢磨しなさいと励ましたらしい。まぁ現在もっとも国民に人気のある大臣と言うのは当たっていますね。
そしてチリに帰国してすぐにペルーに訪問。なんでも大統領就任1年目の外遊で、このピニェラが一番派手に外に出ているらしい。ペルーの次はアルゼンチン、12月にはブラジルに行きますが、今年の通算は40日、2位のバチェレットを大きく17日も上回る外遊日数とか。

3)野党会議
しかし野党側に精彩がありません。もう大統領選挙に負けて随分時間がたつのに敗戦の分析が終わらず、次の地方選挙にどう戦うかについても統一意見が出ません。社会党などが、野党大連合として共産党や離脱グループを入れたいとしているのに対しDCは右翼の与党系以外の一切合財を一つのグループにするには無理があると反対しています。これでは勝てるわけが無い。
それから野党議員の何と24名が、9月から重要犯人が収容されている「安全」刑務所に入れられているビジャヌエバを支援をする書状にサインしました。彼は与党UDIの創設者グスマンの1991年暗殺事件に関与した疑いで有罪になっています。その議員連盟によると「彼は反政府(反軍事政権)の運動に関与していたが1988年にそれから脱退している。従って有罪の基礎になっているグスマン殺人の時期には関わっていない」しかし裁判所はそんな基本的なことも調べず、判決を出したはずが無いので国会議員連盟もさらにはっきりした証拠を集める必要がありますね。
来週、政府の教育改正案に反対して公立学校の先生がストに入る模様ですが、バチェレットも教育問題では大変悩まされましたからね。ある女性大臣なんか、役に立たないとされてあっさり首になったのもいましたね。今回はどうなるかな?

4)国別危険性ランキング
今年の調査でチリはテロリストなどの攻撃にさらされ危険性のランキングで昨年の73位から大きく上げて30位になってしまいました。しかしこのニュースを新聞で見たとき、なんでかなと毎日自分が住んでいるところが世界的に見てそんなに危ない地区と言う実感がありませんでした。イギリスのメープルクロフト社の調査ですが、それによるとラテンアメリカではチリはコロンビアの次に危ない国で、メキシコやサルバドールよりひどいとか。
しかし他の調査では世界144か国中、20番目に安全な国と言う結果もあり(経済と安全性委員会)国連の数字でも同じようにチリは安全性の高い国になっています。
もちろんそのイギリスの会社も種々の調査をして、チリ南部でマプチェが暴れたら、大きく赤印をつけ、その合計がメキシコの麻薬組織による殺人数を上回ったのでしょうね。しかし世界の実態を知らないで机の上の数字だけで計算するとこんなことになるのでしょうか。その会社ももう少し世界をチェックする機能が必要ですね。