(政治)

1) 隣国アルゼンチンの前大統領のキヒネルが心臓病で死去。ピニェラ夫妻はブエノス・アイレスに飛んで彼の葬式に出席しました。しかし彼は天然ガスの供給についてチリとの協定を破り、また価格も一方的に上げ、チリの工場や一般家庭の暖房に大きな被害を与えましたから、チリ側には悪い印象も強いですが、アルゼンチンの国内ではかなりの人気があったようです。彼やその家族が資産を近年、猛烈な勢いで増やしていますが、そうした不可解な面は誰も問題にしないようで、まるで国を挙げて喪に服しているようでした。頻繁に大統領が交代した時期もありましたが、彼がその職についてからアルゼンチンは政治的に安定性を取り戻したのは事実です。もちろん、同盟側のチャべス(べネスエラ)やモラレス(ボリビア)大統領も葬儀に参加していました。
しかし日曜日の新聞に掲載されましたが、彼はアルゼンチンに移住したチリ人(ほとんどが反軍事政権)を88年の軍事政権の可否に関する国民投票のときから、バチェレットの大統領選挙のときまで、(左翼側の援助のため)投票当日チリに移動する計画を影から援助したと言う記録があるそうです。

2) 世論調査の結果ですが、ピニェラ政権の人気が上がってきています。10月の調査ではこれまでにないに高い支持率で、最高の65%を記録しました。個人の人気のほかの政府活動も71%の支持率を受け、圧倒的な安定性を見せています。
それから5月21日のイキケ海戦の日に発表された政府の年間計画の63%は既に何かしらの進展があるらしい。
もちろん、すべてが順風ではなく、大地震の被害地の住民は政府援助が遅い(全くない)と苛立ちを隠しきれない様子。仕方なく、今週、ピニェラは被災地を訪問、コンセプシオンの川に架かる橋の開通式に参加するなど、積極的に政府の方針をアピールしています。もちろんあの33名の生き埋め事故との時とは気合の入れ方が違いますが・・・