(経済)

1) 一番の話題は地震復興の費用の歳出方法ですね。もう税金を上げることは決定しているようでそれをどの程度にするかでもめているらしい。とは言いながら、経済界からは反発が出ているし、ピニェラをバックアップをする与党側からも税金のアップについて反対する声も出ており、大統領の初年度の正念場になっています。しかし不思議ですね。今までの左翼主義政権が大企業を優遇する政策を取り、今回の右翼政権が大企業と対立しても被災者の援助をしようとするのですから。そのほか、地震被害のなかった地方への援助金を縮小する案が出ていますが、北部地区の各地の首長は、これに反対し、それより外国資本の導入、国際金融機関からの借り入れ、鉱山のローヤリティー税のアップで賄ってほしいとしています。やっぱり借金してこの場をしのぎ、後は責任を後の世代に任せるのが簡単とする考えは世界共通ですね。ピニェラはその道を選ぶかな?
じゃ今年の予算は最終的にどうなるのかな?

2) 2月の経済成長率はわずか2.7%で、予想されていた4−5%よりはるかに低く、地震の影響のあった3月はさらに低下すると心配されています。このため通年の数字も従来予想されていたものより0.5−1%下がる可能性が出ています。
もっとも株式市場の動きは活発で、最近の下げは全部とりもどしたし、頼みの銅の価格も金曜日ポンドあたり3.58ドルで高値安定。ばっちりです。
このため、世界優良投資先ランキングでチリは世界15位。ラテンアメリカでトップにランクされました。政治経済の安定性と、さらなる改善が見込まれるとの読みがこの高ランクの原因になっているらしい。1位はシンガポール、2位はスイス。チリの上にはなんと13位、アメリカ、14位ドイツです。日本は20位には入っていません。

3) 3月は学校が始まるので教育費、さらに車の登録費用の支払いで一般家庭の財政は火の車、それらのおかげで物価上昇率も他の月より高いのが普通ですが、今年はなんと0.1%とほとんど上昇しませんでした。専門家はこのため、来月4月は上昇すると読んでいます。