(政治)

1) ピニェラの外遊
派手でした。週日にアルゼンチンとブラジルを訪問。週末はアメリカへ。さすがランチリの元オーナーと言う感じですね(?)。アメリカ訪問時にはニューオーリンズを訪問して大天災の後始末をどうすれば上手く行くか勉強にいくらしい。ニューオーリンズは大台風のあとの大洪水で街が壊滅的状態になりましたが、その事件の後もう数年もたつのに、まだちゃんとした家に住めない家族がいるらしい。もちろんチリではそういうことの無いように願います。
しかし彼の場合、外国を訪問してもちゃんと各国首脳と会話を楽しんでいる様子が伝わってきます。バチェレットはいつも控えめに振舞っていましたが、彼の場合はどこでも対等に面談しているようです。アメリカ人とはちゃんと英語で話していますね。

2) 野党連合の集会
さていよいよ野党連合の集会が12日に開催されますが、始まる前からもめています。キリスト教民主党の国会議員が大量にこの集会に参加するのを拒否したからです。内輪もめをおいて、先の大統領選挙の敗戦はひとえに候補者のフレイに人気が無かったからとしないで、連合政権が飽きられたからと言うことを認識する必要があるでしょう。1次選挙でアラテやエンリケが20数パーセントの投票を得ましたが、それらの票はすべて元々はフレイに属するものだったという認識が必要です。その辺を理解しなければ次期の大統領選挙で政権をとりもどすのは難しいでしょう。最近行われた政治家の人気投票では、未だに1位はバチェレット、2位はべラスコ(バチェレット政権の大蔵大臣)、3位にピニェラが入りました。
ところで、今週、バチェレット政権の終盤で、各種の機構に大盤振る舞いがされていたというニュースが流れ、これはラゴスと同じ傾向(異常な高人気で政権を終えながら、職を終えたすぐ後にスキャンダルが流れ人気を急落させる)と思われましたが、あれ?、翌日からそのニュースがさっぱり出ません。これがフレイ政権なら政府が各種メディアに圧力をかけ報道を辞めさせたことは容易に想像できますが、彼女と対立するピニェラ政権下では全く理解できない状況です。どないなってるのかな?
さて刑務署はチリでは警察軍に比べると小さい(低い)組織ですが、それでも大事な仕事であることは言うまでもありません。今週その組織の長官にアンヅルスコが任命されましたが、この人事に対し野党側の反応は二つに分かれました。彼は軍事政権時の1985年に何人かの共産党員が殺された事件の関係者と見られているからです。しかし彼はその事件で裁判にかからなかったし、もちろん有罪にはならなかったので、彼の任命を拒否する理由はないとするグループと、あくまで反対のグループに分かれたわけです。わずか2ヶ月前には起こりえなかったようなことで野党連合は連合維持に苦しんでいます。