(経済)

1) 地震被害の復興費用の認定、特定が急がれていますが、それが出揃ったところでどれを政府として取り上げるかを決定し、もちろん優先順位とか、各州の間の均衡も考え、実施に入ります。しかしその費用をどこから取り出すかが、さらに重要な問題です。無際限に復興費用を歳出するのは不可能ですから。
しかしここで、まだ最終決定にはなっていませんが、無闇に借入金に頼らないという政府の姿勢が明確になっています。普通なら、世界銀行からでも復興資金を借り入れし、それを20年で支払うとすれば、責任を次の政府 (次の世代) に渡すわけで、ピニェラはおいしいところだけを取って(私の政権はたった2年で地震復興をほぼ終えましたとか・・・)後は知らない顔が出来るわけですが、それをやろうとしないのは素晴らしい。責任転嫁とまで言うと御幣がありますが、他の人に責任を任せる姿勢は問題です。とにかく借金を背負って生きていくのは個人でも国家でも避けるべきなのは自明です。
経済連合会との面談の後、ピニェラは新税金案を15日以内の発表するとしました。さぁどうなるかな?とにかく企業へ課せられる第1税を1%上げると復興費用の3%が賄われることになるそうです。

2) 世界経済ランキング
エコノミスト・インテリジェント・ユニットの発表でチリは世界ランキングで49位となりました。この推定ではチリは2010年には国民総生産は1800億ドル、2014年には2380億ドルになるらしい。約30%のアップですね。このランキングでは 1位アメリカ2位中国3位日本ですが、日本は次の4年間で10%のアップしか見込まれていません。インドが10位から7位に急上昇が注目されますね。
しかしラテンアメリカの中で上位を占めるのはブラジル(8位)、メキシコ(15位)、アルゼンチン(29位)などでチリはまだまだ経済規模の小さい国です。

3) 失業率
昨年12月から今年の2月までの失業率は8.5%とまずまずの数字になりましたが、政府はこの次の統計は (地震の影響もあって) 10%まで跳ね上がると警戒しています。もちろんその後は徐々に数字は下がり年末には数%になる見込み。