(一般)

1) もちろん地震の話題ですね。
略奪行為で143名が逮捕されましたが、警察の調べでは90%は前科の無い人間で、男の場合、大半は給料の低い建設関係などの労働者、女性の場合は一家の主婦もしくは女中さんだったらしい。逮捕者の多くが住んでいた地区では1960年代に簡易住宅が立てはじめられ、その数は15家族だったが、現在では241家族と膨れ上がっている。当初42平方メートルだった家の大きさは現在では58M2に拡大されている由。この地区に冷蔵庫、洗濯機など盗まれた家電製品が大量に運び込まれたわけですね。
さて外出禁止令が出ている8州で、夜中にタバコを買いにでた男性が海兵隊5名に殴り殺されました。これなんか兵隊が警護に出ていなければ、彼が殺されることはなかったのですが、そこまで夜の町を歩く男を阻止する必要があったのか疑問ですね。
話は変わりますが、アパートは危ないと、突然一軒家の人気が急上昇の由。確かにアパートで居住不能になった場合、建設業者と責任を巡って法廷闘争、また保険金の支払い要求をしなければなりませんが、アパートを取り壊すことにでもなれば、オーナーの懐には涙金しか入ってこないだろうと思われます。     現在建設中の超高層ビルには振動の動きを規制するとか、逆に動かせて力を集中させないとかの構造が入っており、地震にさらに強い建築になっている由。
もっとも現実には地震で壊れた学校・病院の建設も急がれるし、ダメージを受けた4400と言われる橋梁や高速道路の改修も必要です。
しかし確実にチリの復興は実施されています。

2) さて日本の阪神地震チリ地震の比較ですが、両方とも早朝と言う条件でしたがチリの場合、火災はほとんど発生しませんでした。(もっとも、略奪事件の際の放火はありましたが。)また首都圏高速道路の破損もサンティアゴ場合、一箇所だけでほとんど正常でした。また地下鉄も地震あった翌日から操業しています。この交通の安全性の高さは異常なほど素晴らしいと感じます。またコンセプシオンで橋が落ちましたが、緊急に簡易橋を設置して急場をしのいています。
日本でチリ地震の報道はほとんど消えましたが、先週私が指摘したように日本報道陣が流したニュースは一部偏っており適正・妥当と思えないことがあります。
日本からメールがたくさん私のところに入っていますが、それらによると

A)阪神地震の際の首相は社会党の村山で、彼は自衛隊を嫌って、軍人を被災者救援に当てるのが遅れた(これはバチェレットの対応と全く同じ)らしい。今年の慰霊祭で鳩山は記者会見で、「神戸地震で略奪行為はほとんどなかったと聞いている」と発言。これって、略奪行為はあったという事でしょう?神戸の人から、それは長田地区で在日のやつらの仕業だと聞きましたが、それは問題の履き違えですね。

B)日本で、次は多分関東でしょうが、大地震があった場合、今回のチリのように(メトロ、バス、飛行機の)交通の便を確保できるのか、ガス・水道・電気の確保は速やかに行われるのか。被災地の住民へ食料品の確保はどうするのか、その際、略奪行為は行われるだろうが地域住民の安全をどう確保するのか?公共の建物、民間のアパートなどの安全性と居住不能になった建物の処置は速やかに行われるのか。学校や病院などの再建は早急に可能かなど、問題点ははっきりしていますから、ハイチ・チリ地震の例を見て、どれをまねするか、どこを是正しなければいけないか検討の要があります。それを報道して一般住民に知識を与えるのもマスコミの役割と思いますが、まだ目にすることがありません。

日本のマスコミは程度が低いところがありますね。一般の記者が書いたものを訂正や没にするデスク職のレベルが低いのかな?まぁ同じようなものですが。阪神地震で略奪行為を(全く?)報道しなかった日本のマスコミのおかしさははっきりしたと思いますが、別にそれだけではなく、例えば沖縄のアメリカ軍海兵隊の犯行も真実はほとんど報道されないようです。アメリカ様と言う態度なのでしょうが、情けない。昔、キューバに行ったとき、現地の人にキューバ報道の自由はないと言ったら、軽く笑われて、ここに報道の自由が無いことは誰でも知っている。しかし日本やチリにも報道の自由が無いことを君たちは知らないって。 最後に、阪神地震の規模はM7.2と今回のチリ地震よりはるかに小さいものだったのに死者の数が6434人とチリの数倍にもなっているのはなぜかその理由を検討されたのでしょうか? 教えてほしいですね。

3) 季節の変わり目                              
ラソン練習をしていて気づきましたが、紅葉した木を見ました。秋ですね。朝晩の気温は少し前よりずっと低いです。サンティアゴの空にスモッグが戻ってきました。これは夏休みが終わって3月から全員が働き始めたので交通渋滞がひどくなったことと、夏の間、心地よく吹いていた風が弱まったので汚いスモッグが空の上を覆いつくすという構造です。悲しいけれど毎年秋から冬にかけて繰り返される問題です。
毎年3月の第二週目から夏時間が終わり、冬時間になりますが、今年は地震の影響で、夏時間の使用が延長されました。携帯電話の時間を見ると自動的に1時間戻っていて、一瞬あわてました。朝早く起きすぎたと言う訳です。チリのコンピューターは全部この日曜日から冬時間に入ったわけです。バス会社や航空会社のPCは全部冬時間になっていて、手作業で訂正をしたとか。いやはや。ちゃんと前もって知らせなかった新政権のエラーですね。まだ夏時間のチリです。