(一般)

1) チリの国際的地位が上昇しています
国連の生活環境調査で、チリは2番目の「高級」のランクに入りました。世界182か国中の44位。ラテンアメリカではトップでした。つまりラテンアメリカの国の中でチリが一番住みやすい国と考えれるわけです。もちろん、調査が世界的に正しく実施されているか、この調査に意味があるのかという基本的な疑問はありますが、それでもチリが平均寿命、教育レベル、生活環境、平均所得などの生活水準比較でそれなりの高い評価を受けたのはうれしいことですね。ちなみに首位はノールウェイ、2位は豪州。日本は10位、アメリカは13位でした。

2) マプチェ族との闘争と和解
マプチェと大地主の戦いが継続しています。戦いと言ってもマプチェが一方的に大農場に侵入し、不法占拠、動物、農作物の略奪を行い、それを取り締まる警察と衝突するというパターンです。
今回、チリ政府はその解決策の一つとして、それらの農場主の土地を買い上げ、それをインディヘナに貸与することにしました。1万ヘクタールですよ。大盤振る舞いですね。それが正しいことか、単なる一時しのぎなのかは分かりませんが、これで当分は過激派インディヘナの動きが静まるでしょうが、しばらくすると、これに味を占めて再度同じことを要求するでしょうね。しかし政府のマプチェへの配慮はこのように過大なものがありますが、それ以外のインディヘナ、また一般の貧困層への援助とは差が大きいですね。
チリの検察がコロンビアに文書を送り、マプチェの活動家とコロンビアの極左ゲリラのファルクとの関連を調べています。向こうで訓練を受けてチリに戻ってきて警察を悩ませるのでしょうか。

3) マプチェの戦いの次にバチェレットの頭痛の種は、家屋を購入したものの毎月の支払いが滞って差し押さえされた人たちが作るグループとの戦いです。彼らは逮捕されるのを恐れないし、どこから情報を抜くのか大統領の行動を良く知っており、バチェレットの出向くところに顔を出して抗議行動を起こします。今週、バチェレットは5州で舗装工事が終わった式典に参加する予定だったのですが、彼らがその式典の入場券を大量に入手しているのが発覚し、彼女は突然、式典への参加を取りやめ、サンティアゴに戻りました。両方が情報操作・管理を行っているのはまるで映画のようですね。

4) 診断書の不正発行
これはチリでは社会問題です。とにかく一部の医師が、ろくに診療もしないのに自宅治療が必要との診断書を発行し、それをもとに患者は仕事を休み、保険会社にそれを請求する。この不正で保険会社の経理が悪化し、保険費用が高騰し、一般加入者がそれを負担させられる悪循環。どこでもずるいやつ、悪いやつがいるわけですが、それがはびこってはいけません。

5) 夏時間の開始
この土曜日から時計を1時間進めました。夏時間の開始です。自然の現象から外れるとか、夏時間と言うなら10月からでなく12月からにしろとか新聞の投書欄にクレームが載っていましたが、私は夏時間が好きです。今まで会社から戻ってから街頭の灯りの下で走っていましたが、これからは太陽の下に走れるわけですからね。気合を入れて練習しなければ。

6) 観光シーズンが近づいてきました
世界経済危機を受けてチリ人の観光客が減少し、外国人観光客のチリ訪問も減少していましたが、とうとうこの業界も不況を脱出できそうです。次の夏休みを外国でと、予約を入れた客が15%アップしたとか。09年が08年に比べ大幅に減少したので10年は08年のレベルに戻るということでしょうね。