(一般)

1) マプチェの抗争
南部、特に9州のテムコ周辺で原住民マプチェ族の反乱が継続していますが、今週は警察と衝突。実力行使して大規模農園を占拠しようとしたからです。また幹線道路を封鎖して、通行中のバスに投石、運転席のガラスを傷つけ、また車体に抗議の落書きをしました。マプチェの土地をチリ側が不法に所有しているのでそれを返還するよう要求しているものです。もちろんスペイン人がチリに侵入したとき、スペイン人の領土は無かったわけで、不法にそれを略奪したのは歴史的事実。その後、それを合法化したチリ政府に問題があるとなるわけでしょうか?
これで行くとアメリカはアメリカインディアンの土地になるわけですね。
2) アイセンの岩絵
コジャイケから15キロほど離れた地区で岩絵が見つかりました。10州のプエルト・モンの近くのモンテベルデ遺跡は見に行ったことがありますが、それよりもっと南に人類が住んでいた証拠が見つかったわけです。まだいつごろのものか発表されていませんが、アジア人がベーリング海峡を渡ってアメリカに入ったとされる12000年ころかそれより古かったら、アメリカ大陸に住む人類の起源はアジアからベーリング海峡を渡って来た人間ではないことになります。それ以前にもここに人類が住んでいたことになると、アジアから直接太平洋を渡って南米入りしたか、アフリカから直接来たことになるでしょう。(メキシコのオルメカ文明の例はそれを示唆しています)
3) 入院患者の死亡事件。
サンティアゴの病院で出産のため入院した女性が2名死亡、他にも数名、重症状を見せるという事件がありました。普通、こうした事件はもみ消されるのですが、今回は深刻な事件だったため、細部まで調べられたようで、患者の様態は問題なかったのに急に症状が悪化したのは、それらの患者に使用された薬品が期限が切れていたか、容器が似ているので違った薬品を使用した疑いが出ています。つまり病院側のミスがこの死亡事故を起こした可能性が高くなっています。
4) 犯罪の増加と若年犯罪者の増加
この場合、若年と言うのはなんと10歳の子供。彼は既に10度以上逮捕された経歴を持ち、グループに加入して泥棒を繰り返していますが、今回は車を盗んで運転しているところを逮捕されました。このグループは昨年、サンティアゴで日本人の家に強盗に入っています。しかし10歳で!
年齢はもっと上の例ですが、今週、有名バンドのメンバーともう一人女優がコカイン販売の容疑で逮捕されました。女優は仕事が減って生活が苦しくなったので麻薬に手をつけたと告白しています。楽な仕事なってありませんよね、確かに。
5) イメージ調査
国の各組織のイメージ調査が行われ、国民が好意を持っている組織、その逆の組織の名前が出ていますが、なんと好意を持つ国民が増えているのは軍隊、その逆に批判の目を向けているのはカトリックと新教の教会とでました。国がピノチェット支持と反対派に真っ二つに別れていた時代が長く続きましたが、そうかもう軍隊を嫌う層が減少してきたわけか。
また教会は国や国民の意見を無視した教義を繰り返すためと見られています。