(政治)

1) 政治恩赦
来年建国200年を迎えるチリですが、その一環として犯罪者の恩赦を望むとカトリック教会が要請発表。これを受けてバチェレットはその恩赦の対象に軍人も含みたいと柔軟な発想。選挙の前ですから右翼側にも取り入る手段ですね。ところが左翼側から旧ピノチェットの人権問題で逮捕された元軍人の恩赦は容認しがたいと強硬なクレームが出て、八方塞り。どうなるかな?
2) 一日後の錠剤
最近のチリの最大の話題、課題でしょう。政府と裁判所とカトリック教会が3つ巴の争いです。いったいどの段階で妊娠とするのか、この錠剤は堕胎と避妊のどちらの役割を果たすのか?カトリック教会は一貫してこの薬を否定し、これが一般市民の手に入らないように画策していますが、望まない妊娠を防ぐ(その最たる例は暴行による妊娠)ためにはこの錠剤は有効だとする政府側(一部の与党議員を除く)と対立しています。裁判所はこれは堕胎剤として配布・使用は法律違反と判断しています。これを避けるためには国会での新しい立法が必要。
どうなるかな?
3) 大統領選挙
フレイの失言。先週、彼はバチェレットの随行してチリ南部を訪問し、それを公私混同と批判されました。これに対し、「野党側の人間は世界の動きを知らないのか、ブッシュが大統領選挙に出たとき、彼は私用のジェット機で国内を回っただろうか?いや、国の飛行機を使っている。じゃなぜ与党側の私が政府の資金を使用できないのか?」とコメント。しかし彼の頭はどうかしていますね。
世論調査ではピニェラが36%、フレイが28%、エンリケ・オミナミが22%の支持を得ているらしい。
4) チリのOECD加入
今年度中にチリはOECDに加入することが出来そうです。現在30カ国が構成するこの組織は世界の先進国のシンボルと考えられ、チリの加入はとりもなおさず今までの努力が世界的に認められることになるだろうと考えられています。
一人当たりの国民総生産ですが、そのグループの中で日本は真ん中より下に位置しているのは不思議ですね。